アベノミクスは「未完」だった?失敗の真因
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Taka Knowledge Output
学校で習う「税金は政府の財源である」という常識は、事実と照らし合わせると根本的な間違いを含んでいる。自国通貨を発行できる政府は、税金を集める前にお金を生み出し、支出を行うことができるからだ。例えば4月の段階で税収が確定していなくても、公共事業費や給与の支払いは行われている。「政府の支出が先」で「税金の徴収は後」というプロセスが経済の真実なのだ。
では、政府が自らお金を作り出せるのなら、なぜわざわざ税金を集める必要があるのだろうか。その最大の理由は「通貨に価値を与えるため」である。これは経済学で「租税貨幣論」と呼ばれている。ただの紙切れやデジタルな数字に過ぎないお金に、私たちが価値を見出す裏付けとなる仕組みだ。
これを分かりやすく説明する「モズラー家の名刺」という思考実験がある。父親が子どもに「家事を手伝ったら名刺をあげる」と言っても、ただの名刺を欲しがる子どもはいない。しかし「月末に名刺を20枚、税金として納めなければお小遣いはなし」というルールを作った瞬間、子どもたちは税金を払うためにこぞって家事をする。名刺に「支払い手段」としての価値が生まれたのだ。
私たちが使っている「円」も全く同じ仕組みである。政府が「税金は円で支払わなければならない」と法律で強制し、罰則を設けている。国民はペナルティを逃れるために円を必要とし、結果として誰もが欲しがる「お金」として日本中を循環していく。税金とは財源を調達する手段ではなく、お金を流通させ、経済を成立させるための根源的なルールなのである。