政治・経済

消費税の欺瞞と名ばかりの積極財政

taka

消費税は本当に社会保障のためか

私たちは長年、消費税は社会保障の財源であると信じ込まされてきた。「増税は痛みを伴うが、未来の安心のためには不可避である」。そう説得され続けてきた歴史がある。しかし、その前提が根底から崩れているとしたらどうだろうか。先日の国会質疑において、消費税が抱える致命的な矛盾が浮き彫りになった。建前上は目的税として扱われているものの、実態としては一般会計に組み込まれ、他の税収と合算されているのである。1つの財布から支出される以上、消費税の何割が社会保障に使われたかを厳密に証明することは、誰にもできない。

社会保障を圧迫する税の正体

さらに深刻なのは、消費税そのものが社会保障を圧迫しているという事実である。医療機関は消費税が非課税となっているため、仕入れにかかる税額を控除できず、重い負担を強いられている。これを補填するために社会保障費が投入され、結果として私たちの社会保険料が引き上げられるという悪循環に陥っているのだ。社会保障を守るはずの税が、かえって国民の負担を増大させている。赤字企業からも容赦なく徴収し、企業の賃上げの原資を奪うこの税制は、まさに「賃上げ妨害税」といえるだろう。

成長を阻む言葉遊びの経済政策

矛盾は税制だけにとどまらない。政府は「責任ある積極財政」を掲げ、イノベーションによる強い経済の構築をうたっている。しかし、その内実には疑問が残る。積極財政とは本来、政府が国債を発行し、民間経済の落ち込みを補う拡張的な財政運営を指す。にもかかわらず、実際の予算規模はほとんど増えていない。イノベーションの土壌を作るには、信用創造によって経済の枠そのものを広げる必要があるのだ。量を伴わない緊縮的な財政運営のままでは、どれほど美しい言葉を並べても、真の経済成長は望めない。

思考停止から抜け出すために

「社会保障のために消費税は必要だ」。この思い込みこそが、長きにわたって私たちから適切な判断力を奪ってきたのではないだろうか。税の仕組みや国家財政の現実を正しく理解することは、決して一部の専門家だけのものではない。国民一人ひとりが事実から目を逸らさず、政治の言葉遊びを見抜く目を持つこと。それが、停滞するこの国の現状を打破する第一歩となるはずである。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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