まだ消耗してるの?アクセルとブレーキを同時に踏む「残念な努力」の正体
他人の言動に一喜一憂したり、職場の人間関係や「社内政治」に神経をすり減らして、家に帰るとドッと疲れが出る……。 そんな毎日でお悩みではありませんか?
「もっとうまく立ち回らなきゃ」 「あの人に負けたくない」
そう思って頑張れば頑張るほど、なぜか事態が悪化したり、自分だけが損をしているような気分になることがあります。
この記事では、世界的ベストセラー『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士の言葉を紐解きながら、私たちが無意識に行っている「人生のエネルギー浪費」の正体と、そこから抜け出すためのヒントをお伝えします。
結論から言うと、私たちは**「アクセルとブレーキを同時に踏む」ような生き方**をやめる必要があります。
この記事を読み終える頃には、肩の荷がフッと軽くなり、明日からの人間関係が少し楽になるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。
あなたの疲れの正体は「アクセルとブレーキ」の同時踏み
私たちは日々、何かを成し遂げようと必死に生きています。仕事を成功させたい、幸せな家庭を築きたい、認められたい。これは、車で言えば**「アクセル」**を踏んでいる状態です。
しかし、コヴィー博士は、私たちがアクセルを踏みながら、無意識のうちに**「ブレーキ」**も全力で踏んでいると指摘しています。
元の文章にはこうあります。
まるで右足でアクセルを踏みながら左足でブレーキを踏んでいるようなものである。
想像してみてください。車のアクセル全開で、同時にブレーキも全開。 車は前に進まないばかりか、タイヤはすり減り、エンジンは焼き付き、ものすごい熱と騒音(ストレス)が発生しますよね。
私たちが人間関係で感じている「えも言われぬ疲労感」の正体は、まさにこれなのです。
エネルギーを浪費させる「5つのブレーキ」
では、具体的に何が「ブレーキ」になっているのでしょうか? コヴィー博士は、私たちが無意識にやっている次のような行動こそが、エネルギーの浪費だと指摘しています。
- 他人の間違いを責める(あの人が悪い、環境が悪い)
- 政治的な工作に奔走する(根回しや派閥争い)
- ライバル心を燃やして対立する(あいつには負けたくない)
- 保身に神経をとがらせる(自分さえ助かればいい)
- 人の言動の裏を読もうとする(本当はどう思っているんだろう?)
いかがでしょうか。 「あ、今日の会議でやってしまったかも……」と思い当たる節はありませんか?
これらはすべて、**「相手を敵や障害物とみなし、自分一人でなんとかしようとする」**ことから生まれる行動です。 前に進もうとするエネルギー(アクセル)のほとんどが、他人との摩擦や不信感(ブレーキ)によって相殺され、熱として消えてしまっているのです。
「自立」の先にある「相互依存」という世界
なぜ私たちは、こんなにも非効率なことをしてしまうのでしょうか。 それは、私たちが「一人でできること」にこだわりすぎているからです。これを**「自立(インディペンデンス)」**と言います。
もちろん、自立は大切です。しかし、コヴィー博士はさらに上の段階があると言います。 それが**「相互依存(インターディペンデンス)」**です。
相互依存とは「チームプレー」のこと
専門的な言葉に聞こえますが、簡単な比喩で説明しましょう。
- 依存:「あなたがやってよ」(赤ちゃんの状態)
- 自立:「私一人でやるよ」(大人の状態)
- 相互依存:「私たちで協力すれば、もっとすごいことができるよ」(成熟した大人の状態)
今の社会は、一人だけで完結する仕事や生活はほぼありません。誰かと協力し合うことで成り立っています。
それなのに、「あいつより上に立ちたい」「裏切られないように警戒しなきゃ」と一人で戦う姿勢(過度な自立心)を持ち続けることは、チームスポーツなのに味方同士でボールを奪い合っているようなものです。これでは疲れて当然ですよね。
ブレーキを外して、スイスイ進むために
アクセルとブレーキを同時に踏むのをやめるには、どうすればいいのでしょうか。 答えはシンプルです。**「他人は敵ではなく、協力者である」**という前提に立つことです。
- 裏を読むのをやめる → 率直に話して信頼関係を作る。
- 間違いを責めるのをやめる → 仕組みを一緒に改善する。
- ライバル心を捨てる → 相手の成功を自分の喜びとする(Win-Win)。
他人をコントロールしようとしたり、身を守ろうとするエネルギーを、「信頼関係を築くこと」に振り向けてみてください。 すると、ブレーキが外れ、驚くほどスムーズに人生が前に進み始めます。
まとめ・アクションプラン
他人の言動に振り回され、エネルギーを浪費する生き方は今日で終わりにしましょう。 今回のポイントは以下の3点です。
- 他人のあら探しや過度な競争心は、人生の「ブレーキ」でありエネルギーの無駄遣い。
- 現代社会は一人では生きられない「相互依存」の世界であると認識する。
- 他人を「敵」ではなく「パートナー」と捉えることで、驚くほど生きやすくなる。
Would you like me to…?
もし、あなたが今の人間関係に限界を感じているなら、今回の元ネタである**『7つの習慣』**を一度手にとってみることを強くおすすめします。
特に「第4の習慣:Win-Winを考える」から「第6の習慣:相乗効果を発揮する」の部分は、まさにこの「相互依存」の極意が書かれています。 小手先のテクニックではなく、あなたの人生の「エンジン」そのものを強くしてくれる一冊です。
まずは、通勤時間などのスキマ時間に「オーディオブック」で聴いてみるのも良いでしょう。耳から入るコヴィー博士の言葉は、疲れた心に染み渡りますよ。
