『世界の一流は「休日」に何をしているのか』レビュー|休み方を変えれば人生が変わる
休日、どう過ごしていますか?
休日の朝、アラームをかけずに寝て、起きたらスマホをダラダラ見て気づけば夜……。そんな過ごし方をしてしまった経験はありませんか?
本書『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(越川慎司 著)は、そんな休日の使い方に一石を投じる一冊です。著者は『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』で知られる越川慎司氏。マイクロソフト役員を経て現在は働き方改革を支援する経営者であり、数多くのエグゼクティブと交流してきた人物です。
越川氏が本書で伝えるのは、「世界の一流は休日を“積極的に使っている”」ということ。つまり、休日は単なる休息ではなく、次の週を最高の状態で迎えるための「準備の時間」なのです。
世界の一流が実践する「休み方」
著者が出会ったエグゼクティブたちの休日の共通点は大きく2つ。
- 休日を次の1週間の成功のための準備期間と考えている
- 身体・心・脳をリフレッシュしてエネルギーをチャージしている
日本人が「疲れたら休む」のに対し、彼らは「疲れる前に休む」ことを徹底しています。これにより、パフォーマンスを持続させているのです。
土曜は「チャレンジ」、日曜は「リフレッシュ」
世界の一流は週末を戦略的に使い分けています。
- 土曜日=チャレンジデー
趣味や家族との時間を楽しむ、新しいことに挑戦する、学びの場に参加するなど、積極的に自分を広げる一日。 - 日曜日=リフレッシュデー
読書や瞑想、軽い運動などで心身を整える一日。翌週に向けて「エネルギーを回復する日」として位置づけています。
このように、休日に「教養」と「休養」を組み合わせることで、バランスよくリセットと成長を実現しているのです。
脳を休ませる習慣と自己効力感アップの工夫
本書では、脳のコンディションを整える5つの習慣も紹介されています。
- 規則正しい睡眠
- バランスの取れた食事
- 運動やヨガなどのリラクゼーション
- デジタルデトックス
- 読書や楽器演奏など脳に刺激を与える活動
また、休日は「自己効力感」を高める時間でもあります。
自己効力感とは「自分はやれる」という自信のこと。これを休日に養うことで、週明けから前向きなスタートを切れるのです。
エグゼクティブたちは次のようなアプローチで自己効力感を高めています。
- 小さな目標を立てて達成する
- 新しいことに挑戦する
- 人とのつながりを大切にする
- 瞑想やジャーナリングなどで自己省察をする
1日7分の新習慣
本書で特に実践しやすいのが「1日7分の新習慣」です。
- 瞑想:呼吸に集中して心を整える
- ジャーナリング:頭の中を書き出し、思考を整理する
- 読書:たとえ7分でも新しい学びにつながる
7分=24時間のわずか0.5%。無理なく取り入れられるのに効果は大きいといいます。
読後に残るのは「休日をもっと大切にしたい」という思い
『世界の一流は「休日」に何をしているのか』は、単なる仕事術の本ではありません。むしろ「休み方」に焦点を当て、人生全体の質を高めるヒントを与えてくれます。
著者の言葉を借りれば――
「日本人は疲れてから休む。世界の一流は疲れる前に休む」。
あなたの休日の過ごし方も、この本を読むことで大きく変わるかもしれません。
まとめ
- 世界の一流は休日を「休養」と「教養」に使っている
- 土曜はチャレンジ、日曜はリフレッシュ
- 小さな習慣が、仕事と人生の質を大きく変える
休日を“消耗のための時間”ではなく、“未来への投資”に変える。そのヒントが、この本には詰まっています。
