自己啓発

人間は不完全だから努力する ― アドラー心理学が語る“完成”への渇望

taka

私たち人間は、常に「もっと良くなりたい」「今より前に進みたい」という欲求を持っています。
これは単なる欲張りではなく、人間の本質に深く根づいた性質です。

アドラー心理学では、この性質を 「不完全だからこそ完成を目指す努力をする」 と表現しています。


人間は不完全な存在

動物の中で人間は、身体的に非常に弱い存在です。鋭い牙もなく、圧倒的な力もスピードも持ち合わせていません。
さらに人間は、生まれてから自立するまでに長い時間がかかり、他の動物に比べても圧倒的に「不完全な状態」でこの世に現れます。

この不完全さこそが、人間を進化させ、努力へと駆り立ててきました。


完成を目指す努力と進化

人間は「生き延びたい」という欲求を持つと同時に、「より完成された自分になりたい」という渇望を持っています。

  • 弱いからこそ道具を作り出した
  • 不完全だからこそ言葉を発明した
  • 不足を感じるからこそ学び、文化を築いた

つまり、人間の進化の原動力は「不完全さ」にあるのです。


マイナスからプラスへ

アドラー心理学は、人間の行動を「マイナスからプラスへ向かう動き」と捉えます。

  • 無知 → 学び → 知恵
  • 不安 → 挑戦 → 自信
  • 孤立 → 協力 → 共同体感覚

人間は常に欠けた部分を埋めようとし、よりよい方向へ進もうと努力します。このダイナミズムこそが、人間の精神活動の本質です。


不完全さは成長の出発点

ここで重要なのは、「不完全であることは悪いことではない」ということです。
むしろ、不完全さがあるからこそ人は努力し、成長し続けることができます。

  • 完璧を目指す過程そのものが価値になる
  • 不完全さを認めることが挑戦の原動力になる
  • 完成には到達できなくても、努力が人を進化させる

この視点を持つと、自分の弱さや欠点も「前に進むための力」として受け入れられるでしょう。


まとめ

人間は、不完全だからこそ「完成・完全」を目指して努力する生き物です。
この努力は、進化を支えてきた力であり、個人の成長や社会の発展を可能にしてきました。

私たちの言動は常にマイナスからプラスへ向かう動きの中にあり、不完全さは成長の出発点です。
アドラー心理学が示すように、「不完全だからこそ努力できる」という視点を持てば、日々の挑戦や失敗さえも前向きにとらえられるでしょう。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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