自己啓発

劣等感は悪ではない──アドラー心理学が教える「向上心を生むエネルギー」

taka
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「不完全だからこそ」人は成長する

人間は誰もが、生まれながらにして“完全ではない存在”です。
体も弱く、知識もなく、他者の助けがなければ生きていけない。

アドラー心理学では、この「不完全さ」こそが、人間を成長させる原動力だと考えます。

劣等感とは、向上心の母である。

私たちが「もっとできるようになりたい」「認められたい」と願うのは、
“劣等感”という自然な感情に突き動かされているからです。


赤ん坊のうちから「認められたい」気持ちは存在する

生まれて間もない赤ん坊でさえ、自分の存在を伝えようとします。
泣き声をあげ、親を呼び、注目を引きつけようとする。

これは単なる本能的な行為ではなく、
**「自分を認めてほしい」「受け入れてほしい」**という心の働きの始まりです。

つまり、劣等感は成長のごく初期から備わっており、
「他者の関心を引きたい」「愛されたい」「役に立ちたい」という形で現れます。

この欲求が、社会性や努力、学習意欲の基礎となっていくのです。


劣等感は“欠け”ではなく、“出発点”である

私たちはしばしば、
「自分は劣っている」「周りと比べて遅れている」と感じます。

けれど、それは悲観すべきことではありません。
劣等感とは、「現状に満足しない力」そのもの。

  • 知識が足りない → 学ぼうとする
  • 経験が少ない → 試してみようとする
  • 認められたい → 行動で示そうとする

このように、劣等感は“成長への方向性”を与えるナビゲーターなのです。


「劣等感を抱くこと」と「劣等感に負けること」は違う

アドラー心理学では、劣等感そのものは健全な感情とされています。
ただし、それが「劣等コンプレックス」に変わると、成長の流れが止まります。

劣等感劣等コンプレックス
「もっと良くなりたい」「どうせ自分は無理」
行動を促す行動を止める
目標を生む言い訳を生む

つまり、劣等感を“比較”の材料にするか、“成長”のきっかけにするか。
その違いが、人生の方向を大きく変えるのです。


劣等感を「向上心」に変える3つのステップ

  1. 「足りない」と感じた瞬間に、目的を意識する
     → その劣等感は、どんな理想の自分を目指しているのか?
     目的が見えると、劣等感が力に変わります。
  2. 比較を“他人”ではなく“過去の自分”とする
     → 他人と比べると停滞するが、昨日の自分と比べると成長を実感できます。
  3. 小さな成果を認める習慣をもつ
     → 劣等感に偏りがちな人は、「できたこと」を意識的に記録するとバランスが取れます。

人は「認められたい」から進化する

アドラーは、人間の成長の根底に**「他者への関心」と「所属の欲求」**があると説きました。
つまり、「誰かの役に立ちたい」「社会に必要とされたい」という思いが、
人を努力へと導くのです。

赤ん坊の泣き声も、学生の努力も、社会人の挑戦も、
その根には同じ“人間らしい欲求”があります。

それが「劣等感から生まれる向上心」です。


まとめ:劣等感は、あなたを動かす“生命のエネルギー”

人は、完全ではないからこそ進化してきました。
そして今も、劣等感が私たちを動かし続けています。

劣等感を否定せず、
「これは自分が次のステージへ進みたいというサインだ」と受け入れてみてください。

その瞬間、劣等感は“苦しみ”ではなく、
あなたの中に眠る向上心というエンジンに変わります。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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