「耳に痛いことを言ってくれる人とつきあえ」——本当の友はあなたの成長を願う

聖書の箴言18章24節には、次のような言葉があります。

「友人のように振る舞っても滅びに導く者がある。
しかし、兄弟よりも親しくしてくれる友もいる。」

この一節は、人間関係の“本物と偽物”を見抜くための深い知恵です。
私たちは日々、さまざまな人と出会い、関わります。
その中には、優しい言葉をかけてくれる人もいれば、厳しい言葉をかけてくれる人もいます。

けれども、本当の友とは、あなたに都合のいいことだけを言う人ではありません。
時には耳が痛くても、あなたのためを思って真実を語る人——それが、信頼に値する真の友なのです。

「優しい人」＝「良い友」とは限らない

誰だって、優しくしてくれる人を好ましく思うものです。
しかし、優しさの裏には「本音を言わない」という危うさが潜んでいることもあります。

たとえば、あなたが明らかに間違った行動をしているとき、
「それは違うよ」と言ってくれる人が何人いるでしょうか？

多くの人は、「嫌われたくない」「波風を立てたくない」という理由で、
本音を飲み込み、表面上だけの“良い関係”を保とうとします。

しかし、それはあなたのためを思っているのではなく、自分の立場を守っているだけ。
そうした関係は、表面的には心地よくても、
長い目で見ればあなたの成長を妨げる「偽りの友情」なのです。

「耳の痛い言葉」を言える人は、あなたを愛している

一方で、あなたに本気で向き合ってくれる人は、
嫌われることを恐れずに真実を語ります。

「その考え方は違うと思う」
「それは相手を傷つけているかもしれない」
「あなたらしくない行動だ」

こうした言葉は、一瞬は痛くても、心の奥には温かさが残ります。
なぜなら、それはあなたを責めるためではなく、守るための言葉だからです。

その人は、あなたの失敗を喜ばず、
あなたが良い方向へ進むことを願っている。
だからこそ、リスクを承知で真実を伝えるのです。

本音で関わる関係こそ、信頼を育てる

本音を語り合える関係は、簡単には築けません。
しかし、そうした関係が一つでもあるなら、それは人生の大きな財産です。

聖書は、「兄弟よりも親しい友」がいることを語ります。
つまり、血のつながりを超えて心でつながる関係がありうる、ということです。

あなたを本気で心配してくれる人、
必要なときに厳しい言葉をくれる人、
そして何よりも「あなたを見捨てない人」。

そうした人こそ、兄弟以上に信頼できる“真の友”なのです。

「本音を言ってくれる人」を見極める３つのポイント

では、どうすれば「本物の友」を見抜くことができるのでしょうか？
ここでは、３つのポイントを紹介します。

① あなたの欠点を指摘してくれるか

本当の友は、あなたが間違っているときに「それは違う」と言ってくれる人です。
イエスマンばかりを周囲に置くと、やがて自分の目が曇ります。

② あなたが沈んでいるときに寄り添ってくれるか

都合のいいときだけ近づく人ではなく、
落ち込んでいるときにも支えてくれる人。
それが信頼できる人の特徴です。

③ あなたの成長を心から願っているか

厳しい言葉の裏に、「あなたのため」という想いがあるかどうか。
その違いが、「批判」なのか「忠告」なのかを分けます。

「言ってくれる人」がいない人生は、危うい

耳に痛いことを言ってくれる人がいない環境は、一見平和に見えて実は危険です。
なぜなら、人は自分の過ちを自分では見抜けないからです。

誰かが正直に指摘してくれるからこそ、
私たちは方向修正ができ、成長することができます。

反対に、周囲がすべて「Yes」と言う環境では、
間違いがそのまま放置され、気づかぬうちに自分を滅ぼしてしまうのです。

終わりに：厳しい言葉の中に、真の愛がある

箴言18章24節は、
「友人のように見えても害をもたらす者がいる」と警告します。
そして同時に、
「兄弟よりも親しい友がいる」と希望を語ります。

つまり、**「本当の友情とは、真実を語る勇気と、それを受け入れる心から生まれる」**ということです。

あなたに本気で向き合ってくれる人。
耳に痛いことをあえて伝えてくれる人。
その存在は、あなたの人生を照らす“真の光”です。

まとめ

• 優しいだけの関係は、時にあなたを弱くする
• 耳に痛い言葉を言ってくれる人は、あなたを愛している
• 真の友情は「本音」と「信頼」で成り立つ

今日、あなたの周りに「本音で言ってくれる人」がいるなら、
どうかその人を大切にしてください。

その人は、あなたの人生において、
何よりも貴重な**“真の友”**なのです。

TAKA

理学療法士/ビール

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理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。