上司を「真に尊敬する」とは?― 職場で信頼を築くエペソ書の教え
「真に尊敬する」とは、うわべではなく心から従うこと
エペソ人への手紙6章5〜7節には、次のような教えがあります。
「あなたがたの主人に従いなさい。それも、人に見られるためにではなく、キリストに仕えるように、真心をもって従いなさい。」
この言葉は、現代の職場に置き換えると、「上司を真心から尊敬し、誠実に働くこと」の大切さを教えています。
単に“命令だから従う”のではなく、自分の仕事に誇りを持ち、信頼される人として行動することが求められているのです。
「ご機嫌取り」ではなく「信頼」で動く
職場で「上司に従う」というと、どうしても「気に入られるため」「評価を上げるため」といった動機が先に立ちがちです。
しかし、聖書が教える“尊敬”は、そのような表面的な態度とは違います。
真の尊敬とは、上司の立場や責任を理解し、その重みを思いやる心です。
どんな上司でも、プレッシャーや決断の重さを抱えているもの。
その立場を理解し、支えるように働くことが、信頼を生む第一歩です。
一方で、上司の顔色をうかがう「ご機嫌取り」は、自分の誠実さを失います。
表面的な従順ではなく、心からの協力こそが、職場を良くする力になるのです。
どんな仕事にも「誠実さ」という報酬がある
エペソ書には、もう一つ重要な言葉があります。
「人にではなく、主に仕えるように働きなさい。」
このフレーズは、誰のために働くかという問いを投げかけています。
上司や会社のためだけでなく、「自分の成長」「他者への貢献」という視点を持てば、仕事の意味は大きく変わります。
上司に対して誠実であろうとする姿勢は、結局のところ“自分の誠実さ”を育てます。
評価されなくても、誰も見ていなくても、自分の仕事を全うする人は、いつか必ず信頼という報酬を得るのです。
「真心で働く人」が信頼を集める3つの理由
職場で「真に尊敬できる人」「信頼できる人」と言われる人には、共通点があります。
- 言葉より行動が誠実
→ 約束を守り、どんな小さな仕事にも丁寧に取り組む。 - 上司の意図を理解しようとする
→ 指示をそのまま受け取るだけでなく、「なぜそうするのか」を考える。 - 陰口を言わず、場を整える
→ 不満を広げず、前向きな空気をつくる。
こうした態度は、「上司のため」だけでなく、自分自身の成長のための投資でもあります。
真心で働く人は、どんな環境においても信頼を得ていくのです。
まとめ|尊敬とは「心で仕える姿勢」
「真に上司を尊敬せよ」という聖書の教えは、上司に盲目的に従うことを意味しません。
むしろ、「誠実な心で働くこと」が、最終的に上司をも支え、職場全体を良くしていくというメッセージです。
見返りを求めず、真心を持って働く人こそが、どんな組織でも信頼され、周囲を動かす力を持ちます。
上司を尊敬することは、結局、自分の仕事を尊敬すること。
その積み重ねが、あなたのキャリアをより豊かで意味あるものにしていくのです。
