「婚姻関係を重んじよ」──信頼と誠実がつくる、揺るがない愛のかたち
婚姻関係を重んじよ──信頼と誠実がつくる、揺るがない愛のかたち
現代社会では、結婚の形や価値観が多様化しています。
SNSで誰とでも簡単につながれる時代、
「心の浮気」や「一時の誘惑」に揺らぐ人も少なくありません。
けれど、聖書の言葉は今も変わらず、こう語りかけています。
「結婚はすべての人に尊ばれるべきであり、
婚姻の床は汚されてはならない。
神は、不品行な者と不貞を働く者を裁かれる。」
(ヘブル人への手紙 13章4節)
これは単なる戒めではなく、
**「愛とは、信頼の上に成り立つ神聖な約束」**であることを思い出させてくれる言葉です。
結婚は「契約」ではなく「約束」
結婚は法的な契約である前に、
「相手の人生に責任を持つ」という約束です。
それは、“相手を選んだ”という一点において、
人生のあらゆる信頼の土台となります。
愛の本質は、感情ではなく誠実さと継続。
その誠実さが失われたとき、
どんなに豪華な結婚式を挙げても、その絆はもろく崩れてしまいます。
浮気・不倫──一瞬の快楽が壊す「長年の信頼」
浮気や不倫が問題なのは、
単に「不道徳だから」ではありません。
それが壊すのは、相手の心の安心と関係の信頼です。
どんなに隠したつもりでも、
秘密や嘘は必ず、態度や言葉の端々に表れます。
そしてその違和感が、相手の心を静かに蝕んでいくのです。
信頼は、長い年月をかけて築くもの。
しかし、裏切りはたった一瞬でそれを崩してしまいます。
「誘惑」は誰にでも訪れる
ヘブル書は、「異性の誘惑は結婚しても続く」と教えます。
結婚したからといって、欲望や心の揺れがなくなるわけではありません。
しかし、大切なのは誘惑を感じないことではなく、選ばないこと。
人は誰しも弱さを持っています。
けれど、その弱さを自覚し、
「今、自分は何を選ぶべきか」と踏みとどまれる人が、
本当の意味で“強い人”なのです。
自制心は、愛の継続を支える最も静かな力。
それは、感情よりも深い“覚悟”から生まれます。
神が見ているという意識は、「正しさ」ではなく「誠実さ」を生む
「神は隠れた不品行を裁く」という言葉は、
恐怖による支配ではなく、誠実に生きるための道しるべです。
つまり、「誰も見ていないからいい」ではなく、
「見ていなくても、自分は誠実でいたい」と思える心。
それが、信頼される人・愛され続ける人の生き方です。
誠実とは、他人のために守るものではなく、
自分の誇りを守るための選択なのです。
夫婦関係を守る3つの姿勢
- 感謝を言葉にする
当たり前の中にある「ありがとう」を伝える。
感謝がある関係には、裏切りが入り込む隙がありません。 - 会話の時間を持つ
忙しくても、一日5分でいいから心を通わせる時間をつくる。
言葉の交流が、心の距離を縮めます。 - 小さな誠実を積み重ねる
約束を守る・嘘をつかない・思いやる。
地味な行動ほど、信頼の土台を強くします。
おわりに──「誠実」は最も美しい愛のかたち
結婚は、互いの弱さを知りながらも、
「それでもあなたと生きていく」と決める勇気です。
その関係を守るために必要なのは、完璧さではなく誠実さ。
浮気をしない、嘘をつかない、逃げない。
そうした一つひとつの小さな選択が、
長い年月の中で“揺るがない愛”を育てていきます。
家や財産よりも、誠実な愛は価値がある。
それは、神の目にも、人の心にも、決して色あせない宝だ。
