フランクリンに学ぶ「借りて読む力」:時間の制約が集中力と知性を磨く
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Taka Knowledge Output
ローマ皇帝であり哲学者でもあったマルクス・アウレリウスは『自省録』に次のように記しています。
「『皇帝』になったと思い上がり、その色に染まってしまわぬように注意せよ……哲学に生きる者として自分がこうありたいと願った人間であり続けよ。」
彼は、地上最大の権力を握りながらも、常に「悪しきものを心に入れない」努力を続けていました。
マルクス・アウレリウスは、望んで皇帝になったわけではありません。帝位は彼に押しつけられたものでした。
誰もが羨む立場にありながら、彼は自らを戒め続けました。そうしなければ、人々の嘘やお世辞に心を奪われ、何が大切かを見失ってしまう危険があったからです。
これは皇帝だけの話ではありません。私たちの日常にも同じ罠があります。
気づけば、本来の自分を失い、他人の声に支配されるのです。
ストア派が繰り返し説いたのは、外的な成功や失敗よりも「心の状態」を大切にせよ、ということでした。
マルクス・アウレリウスが繰り返し自らを戒めたように、私たちもまた「心に悪しきものを入れさせない」工夫が必要です。
成功も富も称賛も、心を守れなければ毒に変わります。
だからこそ、どんな幸運が転がり込んできても、理性に従って進むべき道を判断することが求められるのです。
あなたは今、どんなものを心に招き入れ、どんなものを拒んでいますか?
その選択こそが、あなたの人生を決めていくのです。