自己啓発

「忙しさ」は最良の薬──デール・カーネギーに学ぶ“行動で心配を消す方法”

taka

「考える暇がないほど動け」──あるビジネスマンの実話

心配や不安が止まらず、夜も眠れない。
そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

デール・カーネギーの『道は開ける』には、
そんな心配性を“行動”で克服した男の実話が紹介されています。

その男性は、ニューヨークの果物販売会社で働く財務担当者。
ある日、主要取引先がイチゴの仕入れをやめたことで、
会社は一気に売上を落とし、倒産の危機に陥りました。

彼は必死で別の市場を開拓し、売上を回復させたものの、
心配癖だけは治らなかったのです。


心配性を断ち切った“たった一つの方法”

彼はある日、こう気づきます。

「心配をやめるには、考える暇がないほど忙しくすればいい。」

そこで彼は行動に出ました。
それまで一日8時間だった勤務時間を、15時間に延長したのです。

朝8時から深夜まで働きづめ。
帰宅すると、疲労のあまりベッドに倒れ込み、
数秒で眠りに落ちたといいます。

この生活を約3か月間続けた結果──
不眠症も、心配性も、完全に消えたのです。

そして、通常勤務に戻した後も、
18年間一度も心配に悩まされなかったといいます。


行動が不安を消す理由──心理学の視点から

この話は単なる根性論ではありません。
現代心理学の観点から見ても、非常に理にかなっています。

① 不安は「何もしていない時間」に膨らむ

人間の脳は、暇なときに“最悪のシナリオ”を作り出す傾向があります。
考える余白が多いほど、不安が増幅するのです。

② 行動すると「コントロール感」が戻る

何かに集中しているとき、脳は“今ここ”に意識を向けます。
これはマインドフルネスと同じ効果を持ち、
自己効力感(自分は行動できているという感覚)が回復します。

③ 疲労が“眠り”を取り戻す

体を動かすことで、自然な疲労が生まれます。
これにより、心配からくる不眠症が解消されるのです。


「忙しさ」を味方にする3つの実践法

① 手を動かす作業を増やす

掃除、整理整頓、ランニング、資料づくり──
“手と体を動かす行動”は、脳を不安モードから切り替えます。

② 小さなタスクをリスト化する

「これをやればいい」と明確になると、
心配という抽象的な不安が“具体的な行動”に変わります。

③ 夜は“疲れて眠る”ことを目指す

眠れない夜にあれこれ考えるより、
“疲れて眠る”ほどの活動量を日中に確保する。
これだけでも、睡眠の質は驚くほど変わります。


「心配する暇がないほど動く」は、立派なメンタルケア

もちろん、無理な長時間労働を続ける必要はありません。
重要なのは、「心配している時間を行動に置き換える」という発想です。

デール・カーネギーも言います。

「不安を消す最も確実な方法は、
何かに没頭することである。」

考えすぎて立ち止まるより、
少しでも動いて現実を変えていく。

それが、心を元気にする最良の薬なのです。


まとめ──心配に勝つのは「思考」ではなく「行動」

✅ 不安は「何もしない時間」に膨らむ
✅ 忙しく動けば、心は静まり、眠りが戻る
✅ 行動は、最高のメンタルトレーニング

心配に押しつぶされそうな夜には、
思考を止めて、まず“動く”こと。

それが、デール・カーネギーが教える
**「行動による心の治療法」**なのです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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