自己啓発

怒りをどう扱う?ビジネス書100冊が教える“アンガーマネジメント迷宮”の歩き方

taka
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「怒ってはいけない」という教えの迷宮へ

前章では「戦え!」「キレろ!」といった攻撃的な教えを取り上げたが、世の中にはその真逆の価値観も存在する。近年は“アンガーマネジメント”という言葉が一般化し、「怒らない」ことをテーマにしたビジネス書も増えている。

ところが、怒りをどう扱えばいいかについては本によって考え方が大きく異なる。
ここでは、複数の書籍に書かれていた方法を整理し、怒りと向き合うためのヒントをまとめていく。

「アホとは戦うな」という明確なメッセージ

まず印象に残るのが『頭に来てもアホとは戦うな!』のスタンスだ。

著者が強調するのは、
「怒りに時間とエネルギーを使うのは人生の損失」
という考え方。相手に怒りをぶつけるよりも、自分の大事な資源を大切に使うべきだという主張である。

一方で、「怒りを飲み込んで我慢し続けろ」という意味ではない。
感情はどこかで発散しないと心の負担になるため、相手の前では冷静に対応しつつ、別の場所で思い切り発散することをすすめている。

その発散方法として紹介されていたのが、
「風呂場に防水テレビを持ち込み、大音量で流しながら怒りを言葉に出す」
という独特なスタイルだ。

怒りを表に出さず相手から距離を置き、別の場所で感情を処理する──これが本書の理想的な対処法である。

アンガーログで「怒りのパターン」を見える化する

もうひとつの方法は、怒りを丁寧に観察し、感情のクセを把握するというものだ。
『アンガーマネジメント入門』では、怒った出来事を紙に記録する「アンガーログ」が紹介されている。

書く項目は、

  • 日時
  • 出来事
  • 思ったこと
  • 感情
  • 感情の強さ
  • 行動
  • 結果

と、かなり細かい。
「行動」の記録では、そのとき発した言葉や物に当たった場合は具体的に書くようにすすめている。

もし前述のように風呂場で怒りを叫んでしまった場合は、発した言葉も正確に書かなければならない。なかなかの手間だが、その分、自分の怒りの傾向が客観的に理解できるという利点がある。

仏教的アプローチ「怒りを作り出さない」

さらに違う角度からまとめられているのが『反応しない練習』である。

この本では、怒りは「自分を不快にする反応」であり、
その反応をそもそも生まない心の姿勢が重要だとされている。

怒りを爆発させるのでもなく、記録するのでもなく、
怒りという感情を育てない環境をつくることが目的だ。

怒りが湧きそうになったときの行動として挙げられていたのが、
「外に出て散歩する」 という非常にシンプルな方法。
1時間でも2時間でも歩くことで、反応が自然と落ち着くという。

派手な方法ではないが、身体を動かすことが心の状態に影響するのは確かであり、実践しやすい。

三者三様の怒りの扱い方

ここまでの内容を整理すると、怒りへの対処法は段階的に考えることができる。

  1. まずは散歩する(仏教的アプローチ)
    怒りを作り出さず、静かに心を整える。
  2. どうしても感情が溜まるなら発散する(防水テレビ方式)
    相手にはぶつけず、安全な場所で処理する。
  3. そのうえで、自分の怒りの傾向を記録して振り返る(アンガーログ)
    長期的に怒りとの付き合い方を改善する。

どの方法が最適かは人によって異なるが、こうした段階を踏むことで、怒りを“コントロール不能な感情”から、“扱えるもの”へと変えていくことができる。

結論:怒りの扱い方は一つではない

ビジネス書100冊から見えてくるのは、
怒りの対処法は一律ではない
というシンプルな事実だ。

怒りのタイプも、人間関係も、置かれた状況もすべて違う。
だからこそ、自分の性格に合う方法を選び、試しながら調整していくのが最も現実的である。

散歩で落ち着く人もいれば、記録することで整理しやすい人もいる。
もちろん、こっそり風呂場で発散するのが向いている人もいるだろう。

大切なのは、怒りに支配されないこと。
自分の人生の時間とエネルギーを、もっと大切なことに使えるようにしたい。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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