感覚を信じすぎない生き方 ― 冷静に物事を判断するための思考法
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Taka Knowledge Output
マルクス・アウレリウスは『自省録』でこう述べました。
「人間の喜びとは、人間本来の務めを果たすことにある。」
この言葉は、ストア哲学に対する誤解を解く鍵でもあります。
ストア派は感情や快楽を退けることで知られますが、それは「喜び」を否定しているわけではありません。
むしろ彼らは、「本質的な喜び」と「表面的な快楽」とを区別していたのです。
犬のトレーナーは、問題を抱えた犬に出会うと必ず最初にこう尋ねます。
「散歩に連れていきましょうか?」
犬は本来「動く」こと、「務めを果たす」ことで生き生きとします。
それを奪われれば、犬は苦しみ、問題行動を起こします。
人間も同じです。
仕事や役割を果たすことは、ときに面倒に感じられるものの、本当の満足感や幸福感はそこからしか得られません。
マルクス・アウレリウスは、人間の務めを次のように整理しました。
これらを実践すること自体が「人間の喜び」であり、「務めを果たすこと」なのです。
現代社会では「喜び=快楽」と考えがちです。
旅行、買い物、美味しい食事、SNSでの承認──もちろんそれらも楽しいものです。
しかし、ストア派は「それらに依存すると、喜びはすぐに消えてしまう」と警告します。
一方で、人間本来の務めを果たす喜びは消えることなく、むしろ積み重ねるほどに強くなります。
👉 あなたは今日、どんな務めを果たすことで「本当の喜び」を味わいますか?