自己啓発

人間と動物の決定的な違いとは?感情に振り回されない「自覚」の力

taka

「なんであんな言い方をしてしまったんだろう……」 「ネガティブな考えが止まらなくて、夜も眠れない」

私たちは日々、湧き上がる**「感情」「思考」**に振り回され、疲れ果ててしまうことがあります。 そんな時、自分を責めていませんか?

「私は感情的な人間だからダメなんだ」と。

実は、その悩みそのものが少しズレているかもしれません。理学療法士として脳や神経の仕組みを学ぶ中でわかったことがあります。それは、「反応(反射)」しているだけの状態は、人間本来の能力を使っていないということです。

この記事では、コヴィー博士が指摘する**「人間と動物の決定的な違い=自覚」**について解説します。

結論をお伝えします。 あなたは「あなたの感情」ではありません。 **「あ、私イライラしてるな」と気づくことができる「もう一人の自分」**こそが、本当のあなたなのです。

思考や感情は「あなた」ではない

今回のテーマは、少し哲学的ですが、非常に実用的な話です。

人間を人間たらしめているのは、感情でも、気分でもない。思考ですらな い。 自分の感情や気分や思考を切り離して考えられることが、人間と動物の決定的な違いである。

多くの人は、「自分=自分の考え」だと思っています。 しかし、コヴィー博士は**「思考ですら、あなた自身ではない」**と言い切ります。

「空」と「天気」の関係

これをイメージするために、**「空」と「天気」**を想像してください。

  • あなた(本質): 広大な「空」そのもの。
  • 感情・思考: その空に浮かぶ「雲」や「嵐(天気)」。

「今日は大嵐だ(すごく怒っている)」としても、空自体が嵐で壊れることはありませんよね? 嵐はいつか過ぎ去ります。

動物は「嵐=自分」なので、雷が鳴れば逃げ惑うしかありません。 しかし人間だけが、**「お、今日は嵐が来ているな」と、空の上から天気を観察すること(自覚)**ができます。これが「切り離して考える」ということです。

動物は「プログラム」で動く

文章にはこうあります。

この自覚によって、セルフ・パラダイムさえも客観的に考察できる。

逆に言えば、この「自覚」を使わない時、私たちは動物と同じレベルに落ちてしまいます。

リハビリで見る「反射」の世界

理学療法には**「反射」**という言葉があります。 膝の下を叩くと、勝手に足がポーンと跳ね上がりますよね。これは脳で考えずに体が勝手に反応する「動物的なプログラム」です。

日常生活でも、これと同じことが起きていませんか?

  • 刺激: 子供が牛乳をこぼした。
  • 反射(動物的反応): 「何やってるの!」と怒鳴った。

この時、あなたは考えていません。膝を叩かれて足が出たのと同じで、外部の刺激に対して自動的に反応しただけです。 これでは、プログラムされたロボットや動物と変わりません。

人間だけが、刺激と反応の間に**「一時停止ボタン」を持っています。 「あ、今イラッとしたな(自覚)。でも、怒鳴るんじゃなくて、一緒に拭いてあげよう(選択)」 この一瞬の「間」**を作れるかどうかが、人間らしさの証明なのです。

「自分という地図」を書き換える

「自覚」の力が使えるようになると、もっと深い部分である**「セルフ・パラダイム(自分自身への見方)」**も見直せるようになります。

セルフ・パラダイムはあなたの態度や行動を左右し、他者に対する見方にも影響を与えている。 セルフ・パラダイムは、人の基本的な性質を表す地図となるのだ。

「私は人見知りだ」「私は数学が苦手だ」。 これらは事実ではなく、あなたが勝手に書いた**「古い地図」**に過ぎないかもしれません。

「自覚」というカメラを使って、この地図を客観的に見てみましょう。 「あれ? 子供の頃に親に言われたことを、まだ信じているだけじゃないか?」 そう気づいた瞬間、あなたは自分の性格や能力の限界を、自分で書き換えることができるようになります。


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まとめ・アクションプラン

記事の要点をまとめます。

  1. 「感情」や「思考」は天気のようなもの。あなた自身(空)とは別物である。
  2. 動物は刺激に「反応」するだけだが、人間は一歩引いて「選択」することができる。
  3. 「自覚」の力を使えば、自分の性格(セルフ・パラダイム)すら書き換えられる。

感情の波に飲み込まれそうになったら、「自分はダメだ」と思う前に、まず**「あ、今、感情の波が来ているな」と実況中継**してみてください。 それだけで、波に飲まれる人から、波乗りを楽しむサーファーへと変わることができます。

Next Action:幽体離脱トレーニング

今日、イラッとしたり落ち込んだりした瞬間に、次のイメージを試してください。

「部屋の天井の隅にドローンを飛ばし、そこから自分を見下ろす」

上空から、イライラしている自分を見てみましょう。 「おー、顔が赤くなってるな」「焦って早口になってるな」 こうして**他人事のように自分を観察(メタ認知)**できた瞬間、不思議と感情は静まり、冷静な「人間としての思考」が戻ってきます。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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