【警告】種を蒔かずに収穫しようとしていませんか?成功には「絶対の順序」があります。
「チームをうまくまとめたい」 「パートナーと良い関係を築きたい」 「ビジネスで大きな成果を出したい」
こうした対人関係や社会的な成功(=公的成功)を目指すとき、私たちはつい「どうすれば相手を動かせるか?」というテクニックから入ってしまいがちです。
しかし、もしあなたが「自分自身のコントロール」すらままならない状態で、他者との成功を目指しているなら、それは**「基礎工事なしで高層ビルを建てる」**ようなものです。
『7つの習慣』の著者コヴィー博士は、**「まず私的成功(自分)が、公的成功(他者)に先立つ」**という絶対的なルールを提唱しています。
私は理学療法士としてリハビリを行っていますが、身体の世界でも「体幹(内側)」が安定していない人は、決して良いパフォーマンス(外側)を発揮できません。
この記事では、なぜ成功の順序を逆にしてはいけないのか、その理由を「自然の法則」に基づいて解説します。 結論を言えば、**「自分という土台が固まって初めて、他者という建物を支えられる」**のです。
成功には「不可逆な順番」がある
コヴィー博士の言葉は、自然界の掟そのものです。
まず私的成功が公的成功に先立つのだ。種を蒔かなければ収穫できないのと同じで、私的成功と公的成功の順序を逆にすることはできない。
「不可逆」とは、逆戻りや順序の入れ替えができないということです。
- 正しい順序: 春に種を蒔く → 秋に収穫する
- 不可能な順序: 秋に収穫する → 春に種を蒔く
私たちは農業であればこの理屈を理解できますが、人生や人間関係になると、なぜか「種まき(自分の人格形成)」をサボって、「収穫(周囲からの評価・信頼)」だけを得ようとしてしまいます。
「私的成功」とは何か?
では、最初に成し遂げるべき「私的成功」とは具体的に何でしょうか。 それは、**「自分自身を律し、自立すること」**です。
- 自分の感情をコントロールできる。
- 自分の価値観(何が大切か)が明確である。
- 決めたこと(自分との約束)を守れる。
これらができていない状態、つまり「気分屋で、言うことがコロコロ変わり、約束を破る人」が、社会的な成功(公的成功)を収められるはずがありません。
リハビリで見る「基礎」の重要性
これを身体の仕組み(リハビリ)に置き換えてみましょう。
- 私的成功 ≒ 体幹(インナーマッスル) 外からは見えませんが、身体を支える中心の力です。
- 公的成功 ≒ 手足の動き・パフォーマンス スポーツや労働など、外に向かって発揮する力です。
「もっと速く走りたい(公的成功)」と願っても、体幹(私的成功)がグラグラな選手は、スピードが出ないばかりか、無理をしてすぐに故障します。 人間関係のトラブルもこれと同じです。「自分」という軸がグラグラな人が他人と関わろうとするから、摩擦や衝突(故障)が起きるのです。
近道を探すのはやめよう
「種を蒔かずに収穫したい」 「筋トレせずにホームランを打ちたい」 「自分を変えずに、相手に変わってほしい」
これらはすべて幻想です。 順序を逆転させようとする努力は、時間を浪費するだけです。 遠回りに見えても、まずはじっくりと自分の畑を耕し、種を蒔く(自分を磨く)ことが、結果として最大の収穫(信頼と成功)を得る最短ルートなのです。
まとめ・アクションプラン
今回の記事の要点をまとめます。
- 成功には順序があり、「私的成功(自分)」の後にしか「公的成功(他者)」は訪れない。
- 種を蒔かずに収穫できないように、この順序を入れ替えることは自然の法則に反する。
- 体幹のない選手が活躍できないように、自立していない人間は良い人間関係を築けない。
Next Action:今日一日、自分を「律する」
公的成功への第一歩として、今日は**「他人に期待せず、自分を律すること」**に集中してみましょう。
- 誰かが挨拶してくれなくても、自分からは元気よく挨拶する。
- 感情的にイラッとしても、深呼吸して冷静に対応する。
周囲(外)がどうであれ、自分(内)をコントロールする。この積み重ねこそが、やがて大きな信頼という収穫をもたらします。
人生の土台を作るための具体的なトレーニング方法を知りたい方は、**『7つの習慣』**が最高の指南書になります。まずは第1~第3の習慣(私的成功のパート)だけでも、じっくり読んでみてください。
