「貧乏」とは敵ではない――幸田露伴『努力論』に学ぶ、お金と心の付き合い方
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Taka Knowledge Output
私たちは日々、「続けるべきか、やめるべきか」という選択に直面します。仕事のプロジェクト、人間関係、趣味、キャリアの道……。努力を重ねるほど、逆に引き際を見極めるのは難しくなります。
古代ローマの哲学者セネカは『心の平静について』で次のように述べています。
「一貫性に欠けるわけではないが、粘り強さに欠けるためにふらふらと揺れ動く者は、望んだとおりの人生を送ることができず、結局、始めたとおりの人生を送る」
これは、意思決定における二つの危険――「粘り強さの欠如」と「惰性的な継続」――を示しています。
著述家セス・ゴーディンは『ダメなら、さっさとやめなさい!』の中で、人間の行動を「スーパーのレジに並ぶときの選択」に例えました。
ゴーディンは、そしてセネカも、この「第三のタイプ」を推奨しています。
セネカは「始めたことを無意味に続けるな」とも、「すぐに諦めろ」とも言っていません。重要なのは「勇気を持って軌道修正しつつ、決めたら粘り強く進む」という姿勢です。
ここで大切なのは「感情」ではなく「理性」で判断することです。「あっちのほうが良さそうだ」と気まぐれに動くのではなく、現実を見極めて決断するのです。
「頑張り時」と「引き際」を見極めるためには、自分なりの判断基準を持つことが大切です。
これらを冷静に考えれば、感情的な揺れ動きに左右されずに済みます。
セネカとセス・ゴーディンが教えてくれるのは、「頑張り時と引き際のバランス」が人生を豊かにするということです。
👉 今日から「頑張るときは頑張る」「やめるときは潔くやめる」というシンプルなルールを意識してみましょう。あなたの人生の選択は、より明確で強いものになるはずです。