今日やるべきことができなかった…と落ち込むあなたへ。自分を動かす「内面の規律」の作り方
「今日はなんとなくやる気が出ないから、ジムに行くのはやめよう」 「ダイエット中だけど、イライラしたから甘いものを食べちゃえ」
そんなふうに、その瞬間の**「気分」や「感情」**に行動を支配されてしまい、後で激しく後悔したことはありませんか? 私たちはつい、「やる気が出たらやる」と考えがちですが、実はこれこそが落とし穴です。
この記事では、『7つの習慣』で語られる、人生を効果的に生きるための**「自己管理(セルフマネジメント)」**の極意について解説します。
医療(リハビリ)の現場でも、リハビリが続く人と続かない人の差は、能力ではなく「感情との付き合い方」にあります。 結論をお伝えします。 本当に自由で強い人は、感情がないわけではありません。 「感情」よりも「自分の価値観」を優先させる「意志」を持っている人のことです。
あなたは「感情の奴隷」になっていませんか?
私たちの脳は、楽な方へ、楽しい方へと流れるようにできています。 「眠い」「面倒くさい」「遊びたい」。これらは自然な衝動です。
しかし、この衝動(ご主人様)の言う通りに動いている限り、あなたは一生「感情の奴隷」のままです。 コヴィー博士はこう指摘します。 「自分を効果的にマネジメントできている人は、感情や衝動、気分に流されず、自分の価値観を優先できる意志を持っている」
「やりたい」ではなく「やるべき」を選べるか
成功している経営者やアスリートも、毎朝「今日は練習したくないな」と思う瞬間があるはずです。 しかし、彼らはその「気分」に従いません。 「世界一になる」という、気分の奥底にある**「価値観(本当に大切なもの)」**に従うのです。
- 感情:「今日は雨だから走りたくない」
- 意志:「健康という価値観のために、私は走る」
この選択を繰り返せることこそが、本当の意味での「規律」です。
内面の「規律」が自由を作る
「規律」や「自分を律する」と聞くと、なんだか窮屈で不自由なイメージを持つかもしれません。 しかし、事実は逆です。規律こそが自由を作ります。
- 食事の規律(自制)を守る人だけが、健康で自由に動ける体を手に入れます。
- お金の規律(節約)を守る人だけが、将来の経済的な自由を手に入れます。
リハビリ現場での「意志の力」
私が担当したある患者さんは、痛みを伴うリハビリを毎日黙々と続けました。 決して「リハビリが好き(感情)」だったわけではありません。 「娘の結婚式に自分の足で歩いて参加する」という**「譲れない価値観」**があったからです。
この内面にある強い目的意識こそが、目先の「痛い」「辛い」という感情をねじ伏せる「意志の力」の源泉なのです。
今日から「自分への誠実さ」を育てる方法
では、どうすれば感情に流されない強い意志を持てるのでしょうか? 精神論ではなく、具体的なステップがあります。
- 「価値観」を言語化する そもそも「何のためにやるのか」がはっきりしていないと、感情に勝てません。「痩せてモテたい」「資格を取って年収を上げたい」。動機は何でも構いません。それを紙に書いて壁に貼ってください。
- 「感情」と「行動」を切り離す 「やる気がない」のと「やらない」のは別です。「やる気はないけど、手だけは動かそう」とつぶやいてみてください。行動は感情なしでも起こせます。
- 小さな約束を守る 意志は筋肉と同じで、使えば鍛えられます。「靴を揃える」程度の小さな自分との約束を守り続けることで、「私は自分を律することができる」という誠実さが育ちます。
まとめ・アクションプラン
今回の記事の要点をまとめます。
- 多くの人は**「感情や気分」**に行動を支配されている(感情の奴隷)。
- 効果的なマネジメントとは、気分の波に関係なく、内面の**「価値観」**に従って行動すること。
- 自分を律する**「意志の力」と「誠実さ」**が、結果として人生の自由をもたらす。
【Next Action:読者が次に取るべき行動】
次に「面倒くさいな」という感情が湧いてきたら、それを**「意志力を鍛える筋トレのチャンス」**だと思ってください。 「お、来たな感情モンスター。でも今日の主導権は私が握る」
そう心の中で唱えて、とりあえず最初の5分だけ作業を始めてみましょう。 その一歩が踏み出せれば、あなたはもうマネジメントの達人への道を歩み始めています。
この「重要事項を優先する意志」については、『7つの習慣』の第3の習慣で詳しく解説されています。 気分の波に溺れそうな人は、ぜひ浮き輪代わりにこの本を読んでみてください。
