自己啓発

人間関係の疲れを癒やす「信頼口座」の増やし方。コヴィー博士が教える愛の技術

taka

「うちの旦那は、どうせ言ってもやらない」 「あの部下は、いつまで経ってもミスばかりする」 「うちの子は、集中力がないから」

家族や職場の人に対して、そんなふうに諦めの溜息をついていませんか?

「相手が変わってくれない」と悩むのは辛いものです。しかし、世界的名著『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士は、相手が変わらない原因は、実は**「あなた自身の目」**にあるかもしれないと指摘しています。

この記事では、壊れかけた人間関係を修復し、相手の眠っている才能を引き出すための「魔法のような視点の変え方」をご紹介します。

結論から言うと、人を見るときに**「記憶(過去)」を見るのをやめて、「想像力(未来)」を使ってください。**

たったこれだけで、相手へのイライラが消え、相手自身も驚くほどポジティブに変化し始めます。そのメカニズムを解説しましょう。


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私たちは、相手を映し出す「鏡」である

あなたは普段、目の前の相手にどんな姿を映してあげているでしょうか?

コヴィー博士は、私たち一人ひとりが、他者にとっての**「鏡」**のような存在だと語ります。

  • もしあなたが「ダメな部下だ」という目で見れば、相手には「自分はダメなんだ」という姿が映ります。
  • もしあなたが「信頼できるパートナーだ」という目で見れば、相手には「自分は信頼されている」という姿が映ります。

恐ろしいことに、人はこの「鏡」に映った通りの人間になろうとする習性があります(心理学ではピグマリオン効果やゴーレム効果とも呼ばれます)。

つまり、相手のダメなところばかり目につくのは、もしかするとあなたが無意識に**「あなたはダメな人ですよ」という鏡**を突きつけ続けているからかもしれないのです。

「記憶」で見るか、「想像力」で見るか

では、どうすれば相手の良いところを引き出す「魔法の鏡」になれるのでしょうか。 その鍵は、脳の使い方にあります。

コヴィー博士のこの言葉に注目してください。

相手の内面に眠っている潜在能力が見える人は、記憶よりも想像力を使う。

多くの人は「記憶」で相手を裁く

「前も失敗した」「昔からだらしない」 これは、過去のデータ(記憶)の再生です。記憶に基づくと、私たちは相手に**「レッテル」**を貼ります。「この人はこういう人だ」と決めつけるのです。 これでは、相手は過去の自分から一歩も出ることができません。

賢い人は「想像力」で相手を信じる

一方、優れたリーダーや親は、過去がどうであれ、「この人の中には、まだ発揮されていないすごい能力があるかもしれない」と想像します。 「今は失敗しているけれど、コツさえ掴めば化けるはずだ」 「この子は今は遊んでいるけれど、本来は優しい心を持っている」

このように、「今の姿」ではなく「未来の可能性」を見て接すること。 これが「想像力を使う」ということです。

見方を変えれば「信頼口座」は満タンになる

想像力を使って、「あなたはもっとできると信じているよ」という態度で接することは、相手への最高のプレゼントになります。

コヴィー博士はこれを**「信頼口座への預け入れ」**と表現しています。

銀行にお金を預けると利子がつくように、人間関係においても「信頼」を貯金することができます。 レッテルを貼らず、会うたびに新鮮な目で「今日のあなたは素晴らしいね」と接してくれる人のことを、嫌いになれるはずがありませんよね。

  • 記憶(Memory):「またやったの?(減点法)」→ 信頼残高が減る。相手は反発する。
  • 想像力(Imagination):「君なら次はできるよ(加点法)」→ 信頼残高が増える。相手は期待に応えようとする。

配偶者にも、子供にも、同僚にも。 「どうせ…」という古い記憶のメガネを外して、「もしかしたら…」という想像力のレンズで相手を見てみてください。 その眼差しの変化に、相手は敏感に気づき、必ず応えてくれるはずです。


まとめ・アクションプラン

相手を変えようとする努力をやめて、あなたの「見方」を変える努力をしましょう。 今回のポイントは以下の3点です。

  • 私たちは相手の姿を映し出す「鏡」であり、その影響力は計り知れない。
  • 「記憶(過去の失敗)」でレッテルを貼るのをやめ、「想像力(未来の可能性)」で相手を見る。
  • 新鮮な目で相手の可能性を信じることが、最大の「信頼残高」への預け入れになる。

Next Action

今日、家に帰ったら、あるいは明日職場に行ったら、一番身近な人に対して**「初めて会った人」のような新鮮な気持ち**で挨拶をしてみてください。

過去の不満や「どうせ」という思い込みを一旦ゴミ箱に捨てて、「おはよう!今日も頑張ろうね」と声をかけるのです。 その一瞬のリセットが、関係修復の大きな一歩になります。

もし、人間関係の「信頼口座」や、相手を変える「パラダイムシフト」についてもっと深く知りたいなら、**『7つの習慣』**をじっくり読んでみることをおすすめします。 特に子育てや夫婦関係に悩む方にとって、この本は一生モノのバイブルになるはずです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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