意見が合わない人と働くのが辛い…対立を「最高の結果」に変えるたった一つの考え方
「どうしてあの人は、あんな変な考え方をするんだろう?」 「普通に考えたら、こっちが正しいに決まっているのに……」
職場や家庭で、自分と違う意見を持つ相手に対して、こんな風にイライラしたり、心の中で見下したりしてしまったことはありませんか?
自分と違う価値観を持つ人と一緒にいるのは、疲れるものです。 しかし、もしその「違い」こそが、あなたの人生を劇的に豊かにする**「宝の地図」**だとしたらどうでしょうか?
この記事では、スティーブン・R・コヴィー博士が提唱する**「シナジー(相乗効果)」**の本質について解説します。
結論から申し上げます。 「自分が見ている世界だけが正しい」という思い込みを捨ててください。 そうすれば、目の前の嫌な相手は、あなたに新しい世界を見せてくれる「最強のパートナー」に変わります。
私たちは「色眼鏡」で世界を見ている
まず、衝撃的な事実を受け入れる必要があります。 それは、**「私たちは誰一人として、世界をあるがままに見ていない」**ということです。
脳内フィルターの罠
元の文章にはこうあります。
誰もが世の中をあるがままに見ているのではなく、「自分のあるがまま」を見ているのだということに気づかなくてはならない。
これはどういうことでしょうか? 例えば、ここに「赤いバラ」があるとします。 しかし、もしあなたが生まれつき「青いレンズのサングラス」をかけていたら、そのバラは「紫」に見えるはずです。
- あなた(青レンズ): 「これは紫色の花だ!(と信じている)」
- 相手(透明レンズ): 「いや、これは赤色の花だよ」
あなたは自分の目が正常だと思っているので、「あいつは嘘つきだ」とか「色盲に違いない」と相手を批判します。 しかし実際には、あなた自身が**「自分の経験や知識というフィルター(レンズ)」**を通して、歪んだ世界を見ているだけかもしれないのです。
「正しさ」は人によって違う
「遅刻は悪だ」と思う人もいれば、「時間は目安だ」と思う人もいます。 どちらも、その人の育った環境や経験(自分のあるがまま)から導き出された「正義」です。
「自分が絶対的に正しい」と思い込んでいる限り、自分と違う意見はすべて「間違い」に見えてしまいます。これでは、永遠に争いは終わりません。
「違い」は間違いではなく、重要なデータである
自分のレンズの存在に気づくと、相手への見方がガラリと変わります。
象を触る盲人たちの寓話
有名なインドの寓話があります。数人の目の見えない人が、象を触って感想を言い合いました。
- 鼻を触った人:「象とは、ヘビのようなものだ」
- 足を触った人:「いや、象とは、丸太のようなものだ」
- 耳を触った人:「違う、象とは、扇(うちわ)のようなものだ」
彼らは全員、自分の経験においては正しいことを言っています。しかし、誰も「象の全体像」は見えていません。 もし彼らが「俺が正しい!お前は間違っている!」と喧嘩をしたら、一生、象の正体にはたどり着けません。
情報を合わせる=シナジー
しかし、彼らが**「違いを尊重」**したらどうなるでしょうか?
「へえ、君の場所からは丸太みたいに感じるのか! 私の場所とは違うね。情報を合わせてみよう」 そうやって互いの視点を組み合わせることで初めて、**「象(真実)」**という全体像が見えてきます。
これが**「シナジー(相乗効果)」**の本質です。 自分一人では見えなかった景色が、相手の視点(違い)を借りることで見えるようになるのです。
「妥協」ではなく「第3の案」を目指す
多くの人は、意見が対立すると「妥協」しようとします。 「じゃあ、足して2で割ろう」という解決策です。しかし、これはお互いに何かを我慢する「Lose-Lose」になりがちです。
シナジーは違います。 「あなたの意見(A案)」と「私の意見(B案)」をぶつけ合い、お互いの視点を尊重することで、**「それなら、こういうのはどう?(C案)」**という、当初の誰も思いつかなかった素晴らしいアイデアを生み出すことです。
そのためには、自分と正反対の意見を持つ人に対し、こう思う必要があります。
「意見が違ってよかった! これで私の死角(見えていない部分)が埋まるぞ」
まとめ・アクションプラン
自分と同じ意見の人とばかり付き合っていては、成長はありません。
- 私たちは世界を「事実」として見ているのではなく、自分の「解釈」を通して見ている。
- 「自分も間違っているかもしれない(偏ったレンズをかけている)」と疑うことがスタートライン。
- 違いを「間違い」として排除せず、「貴重なデータ」として尊重することがシナジーを生む。
【Next Action】 次に誰かと意見が食い違ったとき、反論する前に、魔法の言葉を使ってみてください。
「あなたはそう見えるんだね。面白い、もっと詳しく教えてくれない?」
相手を論破するのではなく、相手のレンズを借りて世界を覗いてみるつもりで話を聞いてみましょう。その瞬間、対立は「発見」へと変わります。 より深い人間関係や創造的な問題解決について学びたい方は、**『7つの習慣』**の「第6の習慣:シナジーを創り出す」の章を読んでみることを強くおすすめします。人生の景色が一変しますよ。
