自己啓発

「やるべきこと」を「やれること」に変える ― エピクテトスに学ぶ言葉の力と人生の視点

古代ストア派の哲学者エピクテトスは『語録』でこう語っています。

「哲学者の仕事とは、自分の意志を自然の成り行きに調和させることだ。そうすれば、意志に反することは何も起こらず、望んだことが起こらないということもなくなる。」

これは、私たちが日常で抱える「やるべきこと」の重荷を軽くするヒントになります。

「やるべきことリスト」はプレッシャーの源

多くの人はタスクを「やるべきことリスト」として書き出します。効率的ですが、同時にプレッシャーの塊でもあります。

  • 「今日中に全部終えなければならない」
  • 「期限までにやらないと評価が下がる」
  • 「これも、それも、まだ終わっていない」

この考え方は、自分を追い詰め、やる気を奪ってしまうことすらあります。

「やれることリスト」に変えるだけで変わる

一方、同じ内容を「やれることリスト」と呼ぶと、不思議と気持ちが変わります。

  • 「これをやれる機会がある」
  • 「これを進められる環境にある」
  • 「自分には今日、このタスクを処理する力が与えられている」

そう捉えると、タスクは義務ではなく「機会」に変わります。義務感から解放されるだけでなく、取り組むエネルギーさえ湧いてくるのです。

ストア哲学的な視点

エピクテトスが言うように、「世界の流れに意志を調和させる」ことが大切です。
渋滞に巻き込まれたら → リラックスする時間を与えられたと考える。
データが消えたら → 新しい発想でやり直す機会と捉える。
理不尽な出来事に遭遇したら → 人生のはかなさを思い出すチャンスとする。

これは単なるポジティブ思考ではなく、世界をあるがままに受け入れ、その中で最善を尽くす「哲学的な姿勢」です。

実践のコツ

  1. タスクを書き出すとき「やれること」と呼びかえる
     「メールを返さなければならない」→「メールを返せる」
  2. 起きた出来事に「ありがたい理由」を探す
     「予定が崩れた」→「別の視点を持てるチャンス」
  3. 小さな達成を祝う
     「今日やれることをやった」と認めるだけで自己効力感が高まります。

まとめ

「やるべきこと」と「やれること」。言葉を少し変えるだけで、人生の受け止め方は劇的に変わります。

  • 「やるべきこと」は義務感を生む
  • 「やれること」は感謝と機会を生む

今日からタスク管理を「やれることリスト」に変えてみませんか?その小さな変化が、毎日の大きな違いを生み出すはずです。

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taka
理学療法士TAKAが自分の臨床成果を少しでも高めるために、リハビリ・運動学・生理学・物理療法について学んだ内容を発信。合わせて趣味の読書や自己啓発等の内容の学びも自己満で発信するためのブログです。