まだ「監視」で消耗してるの?上司も部下も楽になる、最強の任せ方がコレだ
「部下に仕事を任せたいけど、結局細かく指示しないと動けない」 「子供に『宿題やったの?』といちいち確認するのがストレスだ」
人を育てる立場にある人なら、誰もが一度は**「管理することの疲れ」**を感じたことがあるのではないでしょうか?
常に目を光らせていないと、相手がサボったり失敗したりする気がして、心が休まらない。 これでは、いつまで経ってもあなたの時間は増えません。
世界的な名著『7つの習慣』の著者、コヴィー博士は、この問題を解決する画期的な方法を提唱しています。 それが、**「Win-Win実行協定」**です。
この記事では、監視しなくても相手が自ら動き出す、魔法のような「約束の結び方」について解説します。
結論から言うと、最初に「ゴール(結果)」と「ルール」さえ明確に合意すれば、あとは相手を信頼して完全に任せることができるのです。
「監視する上司」から「パートナー」へ
従来型のマネジメントは、いわば「監視」です。 上司が部下の後ろに立ち、「ああしろ、こうしろ」「それは違う」と細かく指示を出し、サボっていないか目を光らせるスタイルです。
これでは、上司はずっと忙しいままであり、部下は「言われたことだけやればいい(失敗したら上司のせい)」という指示待ち人間になってしまいます。
パラダイム(見方)をひっくり返す
コヴィー博士が提案するのは、上下関係(ボスと手下)ではなく、**「パートナーシップ(対等な協力者)」**への転換です。
- これまで: 「私があなたを管理する」(他律)
- これから: 「あなたがあなた自身を管理する」(自律)
相手を「自分自身を管理できる一人前の大人(ボス)」として扱い、その責任を渡してしまうのです。 そうすれば、監督がムチを持って歩き回る必要はなくなります。
「丸投げ」と「任せる」の違い
「責任を渡すといっても、失敗されたら困る!」と思いますよね。 ここで重要になるのが、**「Win-Win実行協定(事前の合意)」**です。
単に「あとはよろしく」と言うのは「丸投げ」です。 「任せる」ためには、以下のことを最初にじっくり話し合い、握手(合意)をする必要があります。
- 望む結果: 「何を」「いつまでに」達成するのか?(方法ではなく、ゴールを決める)
- **ガイドライン:**守るべきルールや基準は何か?(やってはいけないことだけ決める)
- 使えるリソース: 人、モノ、金、技術など、何を使っていいか?
- 報告と評価: どのように進捗を測り、いつ報告するか?
- 賞罰(結果): 達成したらどんないいことがあるか? 失敗したらどうなるか?
掃除の例で考える
例えば、子供に部屋の掃除を頼む場合。
- 監視型(NG): 「ほら、ここ汚れてる!」「掃除機のかけ方が違う!」と横から口を出す。→ 子供はやる気を失う。
- 協定型(OK): 「夕飯までに、床に何もない状態にしてほしい(結果)。 お母さんは手伝わないけど、掃除機や棚は自由に使っていいよ(リソース)。 もしできたら、夕飯の後は好きなゲームをしていいよ(ご褒美)。 やり方は任せるから、君が自分のボスになってやってみて(自律)。」
このように最初に握手をしておけば、親は夕飯まで口出しする必要がありません。子供は「どうすれば早く終わるか?」を自分で考え、工夫し始めます。
「自分が自分のボスになる」快感
人は誰でも、他人から管理されることを嫌います。しかし、「自分で決めて、自分でやる」ことには喜びを感じます。
Win-Win実行協定の最大のメリットは、相手の**「自尊心」**を満たせることです。
自分が自分のボスになり、自分を管理して行動するのである。
「君を信頼しているから、やり方は任せるよ」と言われた相手は、その信頼に応えようとします。 自分で計画を立て、自分で修正し、自分で結果を出す。このプロセスこそが、人を最も大きく成長させるのです。
裁判官ではなく、伴走者になる
協定を結んだ後のあなたの役割は、「監視役(裁判官)」から**「支援者(伴走者)」**に変わります。
「ちゃんとやってるか?」と疑うのではなく、「何か困っていることはない?」「手伝えることはある?」とサポートする側に回るのです。 この関係性こそが、真のWin-Win(お互いの勝利)を生み出します。
まとめ・アクションプラン
人を動かすのに、恐怖や監視は必要ありません。必要なのは、明確な「約束」と、相手への「信頼」です。
- 脱・監視社会: 「あれやれ、これやれ」という指示出しは、お互いを疲弊させるだけ。
- 協定を結ぶ: 「やり方」ではなく「望む結果(ゴール)」について合意する。
- 自律を促す: 相手を「自分のボス」に任命し、自己管理させることで、能力は飛躍的に伸びる。
Next Action 部下や子供に何かを依頼する時、**「やり方は君に任せたいんだけど、どんな状態になったらゴールか、一緒に決めよう」**と話しかけてみてください。 そして、途中経過には口を出さず、期日が来るまでグッとこらえて見守ってみましょう。
相手がイキイキと動き出す姿に、驚くはずです。
この「実行協定」の具体的な結び方や、失敗しないためのポイントは、『7つの習慣』に詳しく書かれています。部下育成や子育てに悩む方にとって、まさに特効薬となる章ですので、ぜひ熟読してみてください。
