政治・経済

消費税は「三方損」。市場原理が暴く残酷な真実

taka

誰が消費税を負担しているのか

「消費税は消費者が負担し、店が預かって納めるもの」。世間に深く浸透したこの常識が、法的には完全な誤りであることはすでに述べた通りである。では、実際の経済活動の現場において、この重い税負担は一体誰の肩にのしかかっているのだろうか。 結論から言えば、消費税は消費者だけでなく、事業者をも深く傷つける「踏んだり蹴ったり」の税制である。預り金ではない以上、事業者は消費者から預かっていない金を、自らの身銭である売上の中から納税しなければならない。この構造的な欠陥こそが、日本経済の活力を根こそぎ奪い続けている元凶なのだ。

価格を決めるのは「税率」ではなく「市場」

そもそも、モノの値段とはどのように決まるのか。店主がコストに利益と税金を上乗せして、勝手に決められるものではない。最終的な決定権を持っているのは、常に「市場(マーケット)」である。 例えば、一杯600円のラーメンがあるとする。客はその「600円」という総額と、味やサービスを天秤にかけ、納得した時に初めて財布を開く。その内訳に消費税が何パーセント含まれていようが、客の購買意欲には関係がない。「税率が上がったから」といって、客が払える金額の上限が魔法のように増えるわけではないのだ。 つまり、価格は税率とは半ば無関係に、需要と供給のシビアなバランスによって決まる。事業者がどれだけ税分を転嫁したくても、市場が「高い」と判断すれば、価格を据え置くしか生き残る道はないのである。

売上減と納税増のダブルパンチ

もちろん、増税時にコスト増を理由に値上げが行われることはある。しかし、ここで経済の鉄則である「需要の法則」が牙をむく。価格が上がれば、当然ながら客足は遠のき、売れる数は減少する。 店側の視点に立てば、客離れによって全体の売上が減るにもかかわらず、財務省へ納めなければならない税金だけは確実に増えるという悪夢のような状況だ。値上げできなければ自らの利益を削って納税し、値上げすれば客が減って売上が落ちる。どちらに転んでも地獄である。 消費者は高い買い物を強いられ、事業者は利益と元気を吸い上げられる。消費税とは、売り手も買い手も、そして世間も損をする、誰も幸せにならない極めて残酷なシステムといえるだろう。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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