政治・経済

税金は「資本主義のブレーキ」。消費税がその機能を壊した

taka

本来、税金とは「権力を縛る装置」である

「税金は何のためにあるのか」。多くの人は、道路を作ったり医療を支えたりする財源だと答えるだろう。だが、より本質的な役割がある。それは「暴走しがちな資本主義の弊害を和らげること」だ。 憲法が権力者の暴走を縛るためにあるように、税金もまた、富という巨大な力が一部に集中しすぎるのを防ぐための「ブレーキ」として存在する。かつて所得税の最高税率が90%だったり、高い法人税が課されていたりしたのは、単なる意地悪ではない。資本家が強くなりすぎて、政治や社会を歪めてしまうのを防ぐための、人類の知恵だったのである。

政治を私物化する「政商」の暗躍

しかし現代では、このブレーキが壊されつつある。政治権力に入り込み、自分たちのビジネスに都合の良いようにルールを書き換える「政商」たちが暗躍しているからだ。 彼らは規制緩和や法改正を主導し、政府の事業を自らの関連企業で受注する。いわゆる「レントシーキング」と呼ばれる行為だ。例えば、わずかな給付金を配るために、その半分以上もの巨額な事務経費が中抜きされるような事態が起きている。 公共の福祉を守るはずの政治が、一部の特権階級の集金システムに成り下がっているのが、今の日本の偽らざる姿といえるだろう。

弱者から強者へ。逆流するポンプ「消費税」

この歪みが最も顕著に表れているのが、やはり消費税だ。本来、税金は「富める者から徴収し、貧しい者を支える」ためにあるはずだ。 ところが消費税は、赤字の中小企業や生活の苦しい消費者から容赦なく富を吸い上げ、それを輸出大企業への還付金や法人税減税の穴埋めとして還流させている。つまり、弱者から強者へとお金を移動させる「逆回転のポンプ」として機能しているのだ。 これでは、資本主義の暴走を止めるどころか、格差を拡大させ、社会を破壊する道具でしかない。

「コーポレート・クラシー」の到来

かつては政治が資本主義の手綱を握っていた。しかし今は、資本主義が政治を飲み込んでしまったといえる。 巨大資本が国の政策を決定し、国民を搾取する体制。「コーポレート・クラシー(企業支配)」と呼ばれるこの状態こそが、消費税増税の正体であり、日本衰退の根源である。 我々は今、単なる不景気の中にいるのではない。資本の論理によって、国家のシステムそのものが乗っ取られた「なれの果て」の世界に生きていることを、直視せねばならない。

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ABOUT ME
TAKA
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理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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