政治・経済

ガソリン急騰と備蓄放出:見え隠れする政策の矛盾

taka

ガソリン価格急騰と備蓄放出の波紋

3月12日、ガソリン価格が1リットルあたり200円に迫るという異常事態が発生した。アメリカとイランの武力衝突による原油供給の悪化が主な原因である。これを受け、高市総理は16日にも日本単独での石油備蓄放出に踏み切り、激変緩和措置の補助金を用いて全国平均170円程度に価格を抑制する方針を打ち出した。危機に対する素早い決断自体は一定の評価ができるものの、その背景にある根本的な問題から目を背けることはできない。

対米追従が招く外交リスク

今回の価格高騰の引き金は、アメリカによるイランへの強硬な軍事行動にあるといえる。欧州各国の首脳がアメリカの姿勢に苦言を呈する中、日本政府は同盟国として追従する姿勢を崩していない。19日に控える訪米において、過度な資金提供など、我が国にとって不利益となる約束を交わしてこないかという強い懸念が残る。バランスを欠いた外交姿勢が、結果的に日本のエネルギー安全保障を自ら脅かしているのではないだろうか。

備蓄放出は時間稼ぎに過ぎない

経済産業省の予測通りホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば、日本への原油供給ルートは途絶する。現在日本が保有する備蓄は254日分である。これを切り崩したところで、根本的な供給網が回復しなければ、およそ8ヶ月後には完全に手詰まりとなるのは火を見るより明らかだ。備蓄放出による価格抑制は、あくまで一時的な止血処置に過ぎない。事態の長期化を見据えた、抜本的な解決策の提示が不可欠である。

補助金頼みから抜本的減税へ

政府が打ち出した「170円への抑制」という目標も、結局のところ新たな補助金の投入に依存している。しかし、これほどの有事であれば、二重課税とも指摘されるガソリン税や消費税そのものを一時的にでも減税する決断こそが必要ではないか。また、円安によって生じている外国為替資金特別会計の潤沢な運用益を財源に充てるという選択肢もあるはずだ。国民の生活と経済を守るため、表面的な対策にとどまらない、真に実効性のある政策が求められている。

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TAKA
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理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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