防衛増税は世界の非常識?高市政権の財政論を問う
参議院で光る鋭い指摘
衆議院を通過した予算案は現在、参議院で審議されている。少数与党という厳しい情勢の中、とりわけ注目を集めたのが、参政党のさや議員による防衛増税への鋭い指摘である。彼女は「先進国で防衛費を増税で賄っている国はない。国債で賄うべきだ」と真っ向から主張した。
なぜ日本だけが増税にこだわるのか
これに対する高市総理の答弁は、「行政改革を行った上で、足りない分は将来世代への責任として税制上の措置で対応する」という、従来の財務省寄りの論理に終始した。しかし、片山財務大臣も認めた通り、G7諸国で防衛力強化のために増税を行った例は確認されていない。なぜ日本だけが、世界標準から外れた「増税」という選択にこだわるのだろうか。
国債発行こそが合理的な選択
防衛装備やインフラは、10年、20年という長期にわたって効果を発揮する「世代をまたぐ公共財」である。だからこそ、安定した財源である国債発行で賄うのが理にかなっているといえる。日本は自国通貨建てで国債を発行できる。増税によって国民の資金を奪えば、貧困化や少子化が加速し、いざという時に国を守る人材すら失われかねない。増税による防衛力強化は、かえって国力を削ぐ結果を招くのではないだろうか。
消えた消費税減税の「悲願」
さらに議論は消費税にも及んだ。さや議員が「消費税は賃上げを阻害する不公正な税であり、廃止すべき」と迫ったのに対し、高市総理は「社会保障の財源であり、廃止は適当ではない」と従来通りの答弁を繰り返した。かつて食料品の消費税ゼロを「悲願」と語っていたはずの姿勢は、残念ながら見る影もない。
税を唯一の財源とする思考からの脱却
「将来世代にツケを回すな」「社会保障の財源だ」という言葉を盾に、国民負担率は上がり続けている。人口が減少する中で税収が過去最高を更新し続ける異常さに、私たちは気づくべきである。経済成長を促し、国民の生活を守るためには、税を唯一の財源とみなす硬直化した思考から抜け出さなければならない。政治が本来の役割を果たし、豊かな日本を取り戻す日は来るのだろうか。
