自己啓発

完璧を待つな、今を生かせ:マルクス・アウレリウスに学ぶ現実への向き合い方

私たちはつい「もっと条件が整ったら」「準備が完璧になったら」と考えて、行動を先延ばしにしてしまいます。けれども、古代ローマ皇帝であり哲学者でもあったマルクス・アウレリウスは『自省録』の中でこう諭しています。

「キュウリが苦い? ならば捨てよ。道に茨がある? ならば避けよ。それで十分だ。不快なものの存在をなぜ思い悩むのか」

この言葉は、「世界は完璧ではなく、不快なものや障害があるのは当たり前。それを嘆くのではなく、どう対処するかに集中せよ」というメッセージです。

完璧を求める罠

私たちが陥りやすいのは「完璧主義の罠」です。理想的な環境や条件が整うまで待つ。その結果、挑戦の機会を逃してしまい、何も変わらないまま時間だけが過ぎていきます。

マルクス・アウレリウスは「プラトンの理想国家を待ち望むな」と自身を戒めていました。つまり「世界が完璧に整うことを期待するな。目の前の現実に対処するのだ」ということです。

不完全さの中で行動する力

現代の哲学者ヨーゼフ・ピーパーも「物事の道理を知り、自分の置かれた状況も分かっている者は、一人でも立派な行いをすることができる」と述べています。これはストア派の考え方と重なります。

つまり、不完全であっても行動できる人こそが、本当の意味で強い人なのです。

今日からできる実践法

  1. 障害を嘆かず、対応を考える
    苦いキュウリは捨てればいいし、茨があれば避ければいい。問題そのものに執着せず、解決行動に移ることです。
  2. 「完璧」をやめて「最善」を目指す
    100点を待つのではなく、そのときのベストを尽くすこと。これが前進を生みます。
  3. 小さな一歩を踏み出す
    完璧なプランがなくても、できることから始める。動きながら修正していけばよいのです。

まとめ

世界は不完全で、思い通りには進みません。けれども、その現実を受け入れて行動することでこそ、人生は動き出します。マルクス・アウレリウスの言葉が教えてくれるのは、「完璧を期待するな。今を生かせ」というシンプルで力強い真理です。

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taka
理学療法士TAKAが自分の臨床成果を少しでも高めるために、リハビリ・運動学・生理学・物理療法について学んだ内容を発信。合わせて趣味の読書や自己啓発等の内容の学びも自己満で発信するためのブログです。