消費税の罠:私たちが払っていない本当の理由
常識という名の巧妙な罠
私たちが日常的に支払っていると信じて疑わない「消費税」。しかし、その認識は大きな誤解である。法律上、消費者が消費税を直接支払うという記述はどこにも存在しない。では、実際に納税しているのは誰なのか。それは商品を販売する事業者である。消費税の本質は、事業者が売上の一定割合を納める「売上税」といえるのだ。1987年、政府は売上税として法案を提出したが、国民の猛反対に遭い廃案となった。そこで財務省は名称を「消費税」へと変え、レシートの表記などを工夫することで、あたかも消費者が負担しているかのような巧妙なストーリーを作り上げたのである。
赤字企業を追い込む過酷な仕組み
法人税は企業の利益に対して課されるため、赤字であれば支払う必要はない。しかし、消費税の仕組みは根本的に異なる。事業に利益が出ていなくとも、売上から一部の経費を差し引いた残額に対して容赦なく課税されるのだ。これは事実上、利益だけでなく経費の一部にも課税しているに等しい。日本国内の企業の多くが赤字や資金繰りに苦しむ中、景気動向に関わらず強制的に徴収されるこの税制は、中小零細企業を存続の危機へと追い込む極めて過酷な負担となっている。
増税の裏で得をしているのは誰か
国民の生活が困窮し、実質賃金が下がり続ける中、なぜ消費税は幾度も引き上げられてきたのだろうか。その背景には、価格交渉力を持つ大企業と輸出企業の存在がある。過去の歴史を振り返ると、消費税が増税されるたびに法人税は引き下げられてきた。つまり、消費税の増税は法人税減税の原資として利用されている側面が強いのである。価格転嫁が容易な大企業は、増税のダメージを受けにくい。むしろ法人税減税によって内部留保が蓄積され、それが株主への配当金へと還元されていく。これが隠された真実である。
作られた「国民会議」と事実を見抜く目
現在、政府は「社会保障国民会議」という場を設け、税や社会保障の議論を進めている。しかし、そこには消費税を貴重な財源と認める政党しか招かれていない。消費税の廃止や減税を訴える声は、議論の場から完全に排除されているのだ。これはもはや「国民会議」ではなく、消費税制度を守るための「温存会議」と呼ぶのが実態に近い。財務省が作り上げた社会保障のためというストーリーに盲従するのではなく、税の真の姿を見極め、疑問の声を上げることが今の私たちに求められている。
