涙の心理学 ― 人を引きつける涙と、引き離してしまう涙の違い
taka
Taka Knowledge Output
「どうせ完璧にできないならやらない方がいい」。そんなふうに考えて行動を止めてしまった経験はありませんか?古代ローマの哲学者エピクテトスは『語録』でこう語っています。
「何かを究められる見込みがないからといって、われわれはそれをあきらめたりしない」
つまり、完璧を求めてあきらめるのではなく、不完全でも挑戦し続けることが大切なのです。
心理学では「認知の歪み」と呼ばれる思考パターンが知られています。その一つが「オール・オア・ナッシング思考(全か無か思考/スプリッティング)」です。
このような極端な発想は、挫折や不満を生みやすく、鬱の原因にもなります。なぜなら、完璧な成功などめったになく、たいていは「少し良い結果」と「少し残念な結果」が混ざり合うものだからです。
エピクテトスが教えるのは「プラグマティズム(実用主義)」の姿勢です。完璧を目指すのではなく、「手に入るものを手に入れる」こと。少しの前進でも、それは確実に意味があります。
これらは完璧な成果ではありませんが、積み重ねることで確実に未来を変えていきます。
「完璧な状態」など存在しません。私たちはしょせん不完全な人間です。しかし、不完全だからこそ改善し続けられる余地があり、成長できるのです。前を向いて歩き続けることが、人生をよりよくする唯一の方法です。
完璧主義は行動の敵です。エピクテトスが示すように、不完全でも構わないから挑戦を続けましょう。少しの前進でも、昨日より今日、今日より明日を良くしていけます。完璧を手放したとき、はじめて本当の自由と前進が手に入るのです。