人目につかない場所で徳を積む──『菜根譚』が教える、静かに生きる人の強さ
taka
Taka Knowledge Output
「少子高齢化で人口が減るから、日本経済はもう成長できない」。テレビやニュースで繰り返されるこの主張は、経済学の視点から見れば明確な誤りである。人口減少=経済衰退という固定観念は、根拠のないレトリックに過ぎない。むしろ、少子高齢化が進む現在の日本にこそ、経済を劇的に復活させるための絶好の条件が揃っている。
経済の本質的な成長とは、国民一人当たりの実質賃金、つまり生産性が上がることだ。企業の生産性を高める最大の原動力は、「旺盛な需要があるのに人手が足りない」という状況である。働き手が不足するからこそ、企業は少ない人数で効率よく生産するために、機械化や自動化、AIなどの設備投資を行う。少子化による労働人口の減少は、企業に技術投資を促し、国民の給料を引き上げる最大のチャンスなのだ。
しかし、現在の日本が停滞しているのは、長引くデフレによって社会全体の需要が不足しているからだ。モノが売れない状態では、企業は前向きな投資を行わない。この状況で「高齢者の社会保障費を削れ」という緊縮財政を行えば、市場の需要はさらに縮小し、デフレは最悪の形で悪化する。高齢者の購買力を奪うことは、日本経済の首を絞める自殺行為に他ならない。
この停滞を打破し、少子高齢化を成長のエンジンに変える方法が「年金の増額」である。高齢者に支給される年金は、そのまま確実な消費、つまり需要となる。政府が財政を出動して年金を増やせば、医療や介護だけでなく、旅行や外食などあらゆる分野で巨大な需要が生まれる。「強烈な需要があるのに人手が足りない」という環境を作ることで、企業は生き残りをかけて省力化投資を急ぐ。これこそが日本の生産性を劇的に向上させ、デフレから完全脱却する唯一の道である。