人に知られずに善をなす──『菜根譚』に学ぶ、静かな誠実さの力
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マルクス・アウレリウスは『自省録』でこう語っています。
「『率直に話すつもりだ』と言う人は、なんと腐った嘘つきだろう。…本当に率直な人というのは、においの強い山羊のようであり、一緒に部屋にいればすぐに分かるものだ。」
ここで彼が指摘しているのは、本当に誠実な人は「正直に言うと」と宣言する必要がないということです。言葉の端々や態度、雰囲気から自然に誠実さがにじみ出るからです。
私たちも日常でこんな言葉を使ったことがあるかもしれません。
これらは一見、誠実さや率直さを示す表現ですが、逆に「普段はそうではない」と暗に告白しているようにも聞こえます。
つまり、誠実さは宣言するものではなく、常に行動に宿るものなのです。
もし、人生の基盤そのものを誠実さの上に築いたとしたらどうなるでしょうか?
誠実を基盤にすれば、わざわざ「正直に言うと」と前置きする必要もなくなるのです。
誠実を生き方に取り入れるには、次のような習慣が役立ちます。
誠実さは、特別なときに発揮するものではなく、人生を通してにじみ出るものです。
今日一日、わざわざ「正直に言えば」と言わなくても伝わるような、誠実な言葉と行動を意識してみましょう。それが本物の率直さを育てます。