自己啓発

誠実を基本にする ― マルクス・アウレリウスに学ぶ「信頼される人間」の条件

「正直に言うと」という前置きの違和感

マルクス・アウレリウスは『自省録』でこう語っています。

「『率直に話すつもりだ』と言う人は、なんと腐った嘘つきだろう。…本当に率直な人というのは、においの強い山羊のようであり、一緒に部屋にいればすぐに分かるものだ。」

ここで彼が指摘しているのは、本当に誠実な人は「正直に言うと」と宣言する必要がないということです。言葉の端々や態度、雰囲気から自然に誠実さがにじみ出るからです。

誠実さは日常に現れる

私たちも日常でこんな言葉を使ったことがあるかもしれません。

  • 「正直に言えば…」
  • 「率直に話すと…」
  • 「失礼なことを言うつもりはないけれど…」

これらは一見、誠実さや率直さを示す表現ですが、逆に「普段はそうではない」と暗に告白しているようにも聞こえます。

つまり、誠実さは宣言するものではなく、常に行動に宿るものなのです。

誠実を人生の基盤にする

もし、人生の基盤そのものを誠実さの上に築いたとしたらどうなるでしょうか?

  • その人の言葉は「保証書」を必要とせず、自然に信頼される
  • 誠実さは「国債」のように揺るぎない信用をもたらす
  • 信頼関係が強まり、人間関係が安定する

誠実を基盤にすれば、わざわざ「正直に言うと」と前置きする必要もなくなるのです。

誠実さを実践する方法

誠実を生き方に取り入れるには、次のような習慣が役立ちます。

  • 約束を守る
     小さなことでも誠実に守ることで、信頼が積み上がる。
  • ごまかさない
     ミスをしたら正直に伝え、改善に努める。
  • 裏表をなくす
     人によって態度を変えず、一貫した姿勢を持つ。
  • 言葉と行動を一致させる
     「言うだけ」ではなく、実際に行動で示す。

まとめ ― 誠実は「宣言」ではなく「生き方」

誠実さは、特別なときに発揮するものではなく、人生を通してにじみ出るものです。

  • 誠実は言葉ではなく態度に表れる
  • 誠実を基盤にすれば、人望も信頼も自然とついてくる
  • その積み重ねが「より善い人間」への道をつくる

今日一日、わざわざ「正直に言えば」と言わなくても伝わるような、誠実な言葉と行動を意識してみましょう。それが本物の率直さを育てます。

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taka
理学療法士TAKAが自分の臨床成果を少しでも高めるために、リハビリ・運動学・生理学・物理療法について学んだ内容を発信。合わせて趣味の読書や自己啓発等の内容の学びも自己満で発信するためのブログです。