他人の成功を喜べないあなたへ。「豊かさマインド」を手に入れて嫉妬から自由になる方法
友人の結婚報告、同僚の昇進、SNSで見かける誰かの華やかな生活。 それらを見たとき、素直に「おめでとう!」と言えず、心がチクリと痛んだり、焦ったりしたことはありませんか?
「自分はなんて心が狭いんだろう」と落ち込む必要はありません。 それはあなたの性格が悪いからではなく、あなたの脳内設定が**「欠乏マインド」**になっているだけなのです。
今回は、世界的名著『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士が提唱する**「豊かさマインド」**について解説します。
結論から言うと、この世は「限られたパイの奪い合い」ではありません。 **「パイは全員が満腹になっても余るほど巨大である」**という事実に気づいた瞬間、あなたの人生から「敵」がいなくなり、驚くほど生きやすくなります。
あなたを苦しめる「欠乏マインド」の正体
まず、なぜ私たちは他人の成功を喜べないのでしょうか。 それは、人生を**「椅子の奪い合いゲーム(ゼロサム・ゲーム)」**だと思い込んでいるからです。
これをコヴィー博士は「欠乏マインド」と呼びます。
- 誰かが勝てば、私は負ける。
- 誰かが利益を得れば、私の取り分が減る。
- 誰かが褒められれば、私の価値が下がる。
このレンズを通して世界を見ていると、他人はすべて「敵」か「ライバル」になります。 常に何かを奪われる恐怖におびえ、情報を隠し、手柄を独り占めしようと必死になる。これでは心が休まる暇がありません。
世界は「全員に行き渡る」ようにできている
一方、成功し続ける人が持っているのが**「豊かさマインド」**です。
コヴィー博士はこう定義しています。
この世にはすべてのものが全員に行きわたってもなお余りあるほどたっぷりとある、と考えるパラダイムである。
これは単なるポジティブシンキングではありません。 「誰かが成功しても、あなたの取り分は減らない。むしろ、協力すればパイ自体が大きくなり、全員の取り分が増える」という真実を見る力です。
- 欠乏マインド:たった1枚のピザを10人で奪い合う(誰かが多く食べたら、自分は減る)。
- 豊かさマインド:みんなで協力してピザ工場を作る(全員がお腹いっぱい食べても余る)。
このマインドを持つ人は、他人の成功を自分のことのように喜べます。 「すごいね!どうやったの?」と素直に聞けるので、相手からも好かれ、情報やチャンスがどんどん集まってくるのです。
「内面の安定」がないと、分かち合えない
とはいえ、いきなり聖人のようになるのは難しいですよね。 豊かさマインドを持つには、ある条件が必要です。
豊かさマインドは、内面の奥深くにある自尊心と心の安定から湧き出るものである。
自分に自信がない(自尊心が低い)人は、自分の価値を「他人との比較」でしか測れません。だから、他人が上がると自分が下がったように感じてしまいます。
逆に、**「私は私で大丈夫」という絶対的な自信(内面の安定)**がある人は、他人がどうであれ自分の価値は揺らがないと知っています。 だからこそ、余裕を持って利益や名誉を他人に分け与えることができるのです。
与える人こそが、最も多くを受け取る
不思議なことに、「俺の手柄だ!」と独り占めしようとする人からは人が離れていき、結果として貧しくなります。 一方で、「君のおかげだよ」と名誉や利益を分かち合う人には、信頼と人が集まり、結果として**一番大きな利益(可能性、選択、創造力)**が手に入ります。
こうして可能性、選択、創造力の扉が開かれるのだ。
扉を開ける鍵は、「奪うこと」ではなく「分かち合うこと」だったのです。
まとめ・アクションプラン
人生を「奪い合い」から「分かち合い」のゲームに変えましょう。 今回のポイントは以下の3点です。
- 他人の成功を喜べないのは、「パイは限られている」という「欠乏マインド」のせい。
- この世には全員が成功できるだけの富やチャンスがある(豊かさマインド)。
- 自分自身への信頼(自尊心)が高まれば、自然と他人と分かち合えるようになり、結果としてより大きな成功が手に入る。
Next Action
今日、もしSNSや職場で誰かの成功を見かけたら、心のモヤモヤをグッとこらえて、「いいね!」ボタンを押すか、「おめでとう!」と声をかけてみてください。
最初はフリでも構いません。 「他人の成功を祝福する」という行動をとることで、脳は「あ、自分は他人の成功を祝えるほど余裕がある(豊かな)人間なんだ」と認識し始めます。
その小さな余裕の積み重ねが、あなたを本物の「豊かさマインド」の持ち主へと変えていきます。 より深いレベルでこのマインドセットを身につけたい方は、**『7つの習慣』の「第4の習慣:Win-Winを考える」**を熟読することをおすすめします。あなたの世界観がガラリと変わる衝撃が待っていますよ。
