「人は薄情なもの——だからこそ、自分の軸で生きる」菜根譚に学ぶ、人間関係の真実
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Taka Knowledge Output
私たち人間は、常に「もっと良くなりたい」「今より前に進みたい」という欲求を持っています。
これは単なる欲張りではなく、人間の本質に深く根づいた性質です。
アドラー心理学では、この性質を 「不完全だからこそ完成を目指す努力をする」 と表現しています。
動物の中で人間は、身体的に非常に弱い存在です。鋭い牙もなく、圧倒的な力もスピードも持ち合わせていません。
さらに人間は、生まれてから自立するまでに長い時間がかかり、他の動物に比べても圧倒的に「不完全な状態」でこの世に現れます。
この不完全さこそが、人間を進化させ、努力へと駆り立ててきました。
人間は「生き延びたい」という欲求を持つと同時に、「より完成された自分になりたい」という渇望を持っています。
つまり、人間の進化の原動力は「不完全さ」にあるのです。
アドラー心理学は、人間の行動を「マイナスからプラスへ向かう動き」と捉えます。
人間は常に欠けた部分を埋めようとし、よりよい方向へ進もうと努力します。このダイナミズムこそが、人間の精神活動の本質です。
ここで重要なのは、「不完全であることは悪いことではない」ということです。
むしろ、不完全さがあるからこそ人は努力し、成長し続けることができます。
この視点を持つと、自分の弱さや欠点も「前に進むための力」として受け入れられるでしょう。
人間は、不完全だからこそ「完成・完全」を目指して努力する生き物です。
この努力は、進化を支えてきた力であり、個人の成長や社会の発展を可能にしてきました。
私たちの言動は常にマイナスからプラスへ向かう動きの中にあり、不完全さは成長の出発点です。
アドラー心理学が示すように、「不完全だからこそ努力できる」という視点を持てば、日々の挑戦や失敗さえも前向きにとらえられるでしょう。