自己啓発

なぜ話が通じないの?相手の心を開くには「自分のメガネ」を外せばいい

taka

「どうして私の言う通りにしないんだ?」 「あなたのためを思って、アドバイスしているのに……」

職場での部下への指導や、家庭でのパートナーや子供との会話で、こんな風に虚しさを感じたことはありませんか?

相手のために一生懸命解決策を考えて伝えているのに、感謝されるどころか、反発されたり、無視されたりする。 もしそうなら、あなたは**「ある重大なミス」**を犯している可能性があります。

この記事では、多くの人が無意識にやってしまっている**「間違った助言の正体」**について解説します。

結論から申し上げます。 本当の問題(病巣)を理解する前に、処方箋(アドバイス)を出してはいけません。 まずは、あなたがかけている「色眼鏡」を外すところから始めましょう。

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症状も聞かずに手術をする医者たち

突然ですが、想像してみてください。 あなたが「目がかすむ」と言って眼科に行ったとします。

医者はあなたの目を診察もせず、いきなり自分がかけているメガネを外してこう言いました。 「このメガネをあげよう。私はこれをかけてからすごく調子がいいんだ。君もこれでよく見えるはずだ」

あなたは恐る恐るかけてみますが、度は合わないし、余計にぼやけて見えません。 「先生、これじゃ見えません」と言うと、医者は怒り出します。 「なんて失礼な患者だ! 私が親切であげたのに、前向きに考える努力が足りないんじゃないか?」

……こんな医者がいたら、二度と行きたくないですよね? しかし、私たちは日常の会話で、これと同じことをやってしまっているのです。

「自分の経験」というメガネを押し付ける

「仕事がつらいんです」という相談に対して、 「俺の若い頃はもっと厳しかったぞ(だから耐えろ)」 「とりあえず資格でも取ればいいじゃないか(私はそれで成功したから)」

これらはすべて、「自分の経験(自叙伝)」という度数の入ったメガネを、無理やり相手にかけさせようとする行為です。

元の文章にはこうあります。

本当の問題を見誤っていたら、相手によかれと思っていくら助言したところで何の意味もない。

相手の状況、感情、背景(本当の目の度数)を測る前に出されたアドバイスは、どんなに善意であっても、ただの**「ピント外れの処方箋」**であり、時には毒にすらなってしまうのです。

「自叙伝」で世界を見てはいけない

なぜ私たちは、相手の話を素直に聞けないのでしょうか。 それは、私たちが常に**「自分のパラダイム(価値観・経験)」**というフィルターを通して世界を見ているからです。

脳内検索が邪魔をする

相手が話し始めた瞬間、私たちの脳内では高速で「過去の自分のデータ」が検索されます。

  • 相手:「最近、やる気が出なくて…」
  • あなたの脳内:(ああ、それ知ってる。俺も入社3年目でそうなった。あの時は気合で乗り切ったな)
  • あなたの口:「わかるよ。そういう時期はあるよね。でもね、もっと気合を入れないと…」

これを**「自叙伝的反応」と呼びます。 あなたは「相手のこと」を見ているつもりで、実は「過去の自分」を見ているだけなのです。これでは、相手の「本当の問題」**を突き止めることなど不可能です。

「メガネを外す」勇気を持とう

では、どうすれば相手の本当の問題を理解し、力になることができるのでしょうか。 答えは一つしかありません。

「自分のメガネを、いったん外す」ことです。

判断を保留し、相手の視界に入る

自分の経験、価値観、正義感。そういったものを一時的に脇に置いて(メガネを外して)、**「相手には世界がどう見えているのか」**をそのまま見ようとしてください。

  • アドバイスしようとしない。
  • 自分の武勇伝を語らない。
  • ただ、相手の感情と事実に焦点を合わせる。

相手の視点に立って、相手が見ている世界を見ようとするなら、自分の眼鏡をしばし外さなくてはならないのだ。

「そうか、君には今、そんな風に見えているんだね」 「そんな気持ちになっていたんだね」

そうやって、相手と同じ景色を見ることができた時、初めて「本当の問題」が浮かび上がってきます。 そして、その時初めて、あなたの言葉は相手の心に届く「特効薬」となるのです。


まとめ・アクションプラン

アドバイスの価値は、内容の正しさではなく、診断の正確さで決まります。

  • 診断(理解)のないアドバイスは、信頼を失う「ヤブ医者」の行為と同じ。
  • 私たちは無意識に「自分の経験(メガネ)」を相手に押し付けている。
  • 本当に相手を助けたいなら、自分のメガネを外し、相手の視界で世界を見るべし。

【Next Action】 次に誰かから相談を受けた時、**「最初の5分間は絶対にアドバイスをしない」**と決めてみてください。 「自分の話」をしそうになったら口をつぐみ、「それって、具体的にどういう気持ち?」と相手の世界を深掘りする質問を投げかけましょう。

この「聴く技術(共感的傾聴)」をマスターしたい方は、今回のテーマの引用元である**『7つの習慣(スティーブン・R・コヴィー著)』**の「第5の習慣」を読んでみることを強くおすすめします。人間関係の景色がガラリと変わるはずです。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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