趣味・日常

ビール発酵の3種類を解説!エールとラガーの違い、自然発酵ビールまで

前回の記事「ビールはどうやって造られるの?」では、醸造工程の一つに「発酵」が登場しましたね。
発酵とは、酵母が糖をアルコールと炭酸ガスに分解すること。ビールの香りや味わいに大きな影響を与える重要なプロセスです。

今回は、ビール造りにおける3種類の発酵方法を紹介し、「エール」と「ラガー」の違いについても解説します。


1. 上面発酵(エール)

  • 特徴:酵母が発酵中に麦汁の表面に浮かび上がる
  • 温度:常温〜やや高温(15〜25℃前後)
  • 期間:発酵は3〜4日、その後約2週間熟成

古くから伝わるビールの造り方で、芳醇で濃厚な味わいが特徴です。イギリスやベルギーで長く親しまれており、クラフトビールでは今も多く造られています。


2. 下面発酵(ラガー)

  • 特徴:酵母がタンクの底に沈む
  • 温度:低温(およそ5℃前後)
  • 期間:発酵は7〜10日、その後約1か月熟成

中世以降に広まり、19世紀には世界の主流に。低温で発酵するため雑菌が繁殖しにくく、品質を一定に保ちやすいのが特徴です。大量生産にも適しており、私たちが日常的に飲む大手メーカーのビールの多くは、この下面発酵で造られた「ラガー」の一種であるピルスナーです。


3. 自然発酵(ランビックなど)

  • 特徴:培養された酵母を使わず、空気中の野生酵母により発酵
  • 代表例:ベルギーの「ランビック」
  • 日本での例:岩手県の「いわて蔵ビール」

現在では造られる量は多くありませんが、独特の酸味やフルーティーさがあり、他では味わえない個性的なビールに仕上がります。


エールとラガーの違い

ここで改めて整理しましょう。

  • エール=上面発酵で造られるビール
  • ラガー=下面発酵で造られるビール

エールは歴史が古く、豊かな香りと濃厚なコクが魅力。
ラガーは爽快で飲みやすく、世界中で主流となったスタイルです。

世界で最も飲まれているビールは「ラガー」の一種であるピルスナーですが、クラフトビール人気の高まりとともに、再びエールの多様な魅力にも注目が集まっています。


まとめ:エールとラガーを意識して飲んでみよう

ビールの発酵は大きく分けて3種類。

  • 上面発酵(エール):芳醇で濃厚
  • 下面発酵(ラガー):爽快で飲みやすい
  • 自然発酵:個性的で希少

普段何気なく飲んでいるビールも、「これはラガーかな?エールかな?」と意識してみると、味わいの違いをもっと楽しめます。

次にビールを飲むときは、ぜひ発酵の種類に思いを馳せながら味わってみてください。きっと一杯のビールがより奥深いものになるはずです。🍻

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taka
理学療法士TAKAが自分の臨床成果を少しでも高めるために、リハビリ・運動学・生理学・物理療法について学んだ内容を発信。合わせて趣味の読書や自己啓発等の内容の学びも自己満で発信するためのブログです。