自己啓発

哲学の始まるところ ― エピクテトスに学ぶ「自分を導く原則」を見つける

「自分を導く原則が何かをはっきりと悟ることは、まさに哲学の出発点である。」

これはストア派哲学者エピクテトスが『語録』で述べた言葉です。

哲学と聞くと、多くの人は「難しい本を読むこと」「専門的な講義を受けること」といったイメージを抱きます。しかしエピクテトスが言う哲学の第一歩は、そうした知識の積み重ねではなく、「自分を導く原則」を自覚することから始まります。

哲学とは「自分を疑い、見つめ直すこと」

私たちは普段、社会の常識や周囲の意見に従って生きています。

  • これが成功だ
  • これは幸せだ
  • こうすべきだ

しかし哲学の出発点は、それらをそのまま受け入れるのではなく、「本当にそうなのか?」と疑うことにあります。

動物が鏡に映った姿を「自分だ」と認識することを、自己認識の始まりと呼びます。同じように、人間は自分の心や考え方を冷静に見つめ直したとき、初めて「哲学」という旅を始めるのです。

哲学は本を読むことではなく「生き方を問うこと」

哲学を始めるのに、財産を捨てる必要も、大げさな準備もいりません。必要なのは「自分を導く原則は何か?」と問いかける勇気です。

  • 私は何を大切にして生きたいのか
  • どんな価値観に従って判断しているのか
  • それは本当に自分の意思か、それとも世間の刷り込みか

この問いを持ち続けることが、哲学を実践するということです。

今日からできる「哲学の一歩」

  1. 自分を導く言葉を書き出す
     「正直さ」「勇気」「優しさ」など、自分の指針と思える価値観をリスト化する。
  2. 日々の出来事を振り返る
     その行動は自分の原則に沿っていたか? それとも流されていたか?
  3. 常識を疑う練習をする
     「みんながそうしているから」という理由だけで行動していないかを確認する。
  4. 小さな選択に哲学を活かす
     買い物、仕事の判断、人との会話――日常の選択を「自分の原則」に基づいて行う。

哲学の旅がもたらすもの

哲学は抽象的な理論ではなく、日常をより良く生きるための技術です。エピクテトスが説いたように、自分を導く原則に気づけば、感情や周囲の圧力に流されにくくなります。

そしてソクラテスが語ったように――「吟味されざる生は生きるに値しない」。
哲学の旅は、まさに「本当に生きる価値のある生」を取り戻す道なのです。

まとめ ― 哲学は今ここから始められる

哲学は遠い学問ではありません。
「自分を導く原則は何か?」と問うこと、それが哲学の出発点です。

今日からでも始められます。自分を導く言葉を探し、その原則に従って生きてみましょう。そうすれば、人生はより意味深く、より自由で、より充実したものになるはずです。

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taka
理学療法士TAKAが自分の臨床成果を少しでも高めるために、リハビリ・運動学・生理学・物理療法について学んだ内容を発信。合わせて趣味の読書や自己啓発等の内容の学びも自己満で発信するためのブログです。