「やる気」だけで自分は変えられない。古い殻を破るために必要な「あと2つ」の武器。
「今の生活を変えたいけれど、具体的に何をすればいいかわからない」 「何度か挑戦したけれど、結局元の自分に戻ってしまった」
そんな停滞感を感じて、モヤモヤした日々を過ごしていませんか?
実は、人が変わる(新しい習慣を身につける)ためには、「気合い」や「根性」だけでは足りません。そこには明確な「構成要素」があるのです。
この記事では、『7つの習慣』の著者コヴィー博士が提唱する**「変化のための3つの要素(知識・スキル・意欲)」**について解説します。 理学療法士としてリハビリを指導する中でも感じますが、患者さんが劇的に回復する時は、必ずこの3つが揃っています。逆にどれか一つでも欠けると、変化は起きません。
結論をお伝えします。今の自分を変えるには、闇雲に動くのではなく、「知識」「スキル」「意欲」の3点に同時にアプローチする必要があるのです。
なぜ「変わりたい」のに変われないのか?
私たちはよく「明日から頑張るぞ!」と意気込みますが(意欲)、それだけでは長年の習慣(古いパラダイム)には勝てません。 コヴィー博士は、変化を「上向きのプロセス」と呼び、それを実現するためには以下の3つへの働きかけが必要だと説いています。
「知識、スキル、意欲に働きかけることによって、長年寄りかかっていた古いパラダイムを断ち切り、個人としての効果性、人間関係の効果性の新しいレベルに到達できる」
習慣をつくる「3つの円」を理解しよう
コヴィー博士は、習慣を「知識・スキル・意欲」の3つの円が重なる部分と定義しています。
1. 知識(Knowledge):何をするか、なぜするか
これは「理論」や「情報」です。 例えば、「健康になりたい」と思った時、「なぜ野菜を食べると良いのか?」「糖質を摂りすぎるとどうなるのか?」を知ることです。 知識がないと、間違った努力をしてしまいます。
2. スキル(Skill):どうやってするか
これは「技術」や「やり方」です。 野菜が良いとわかっていても、「美味しいサラダの作り方」や「安く買う方法」を知らなければ実行できません。 理学療法士の視点で言えば、歩きたい(意欲)と思っていても、足の出し方(スキル)がわからなければ転んでしまいます。
3. 意欲(Desire):したいと思う
これは「動機」です。 知識もスキルもあっても、「面倒くさい」「やりたくない」と思っていれば行動には移りません。 「痩せて好きな服を着たい!」というような、内側から湧き出るワクワクが必要です。
3つが揃った瞬間、ブレイクスルーが起きる
多くの人は、このうちのどれか一つに偏っています。
- ノウハウコレクター:「知識」はあるけど、やらない(意欲不足)。
- 無鉄砲なチャレンジャー:「やる気」はあるけど、やり方を知らない(知識・スキル不足)。
古い自分(パラダイム)を断ち切るには、この3つをバランスよく育てる必要があります。
- 本を読んでやり方を知る(知識)
- 実際にやってみてコツを掴む(スキル)
- それによって得られる未来を想像する(意欲)
このサイクルが回り始めた時、あなたは「上向きのプロセス(成長の螺旋階段)」を登り始め、気付いた時には「新しいレベル」の自分に到達しているはずです。
まとめ・アクションプラン
今回の記事のポイントは以下の3点です。
- 自分を変えるには「知識」「スキル」「意欲」の3要素が必要である。
- どれか一つでも欠けていると、習慣にはならず、元の自分に戻ってしまう。
- 3要素を揃えることで、古い殻を破り、新しいレベルへ到達できる。
「頑張っているのに変われない」と思ったら、自分に何が足りないのか分析してみましょう。やり方がわからないのか? そもそもなぜやるのか納得していないのか? 原因がわかれば、対策が見えてきます。
Next Action:足りない「円」を見つける
あなたが今、身につけたい習慣(早起き、ダイエット、副業など)について、以下の問いを自分に投げかけてみてください。
- 知識:なぜそれをやる必要があるか、論理的に説明できるか?
- スキル:具体的なやり方や手順を知っているか?
- 意欲:それを心から「やりたい」と思っているか?
もし「やり方(スキル)」が足りないならYouTubeで検索し、「理由(知識)」が足りないなら本を読みましょう。 そして、人生を変えるための「地図(知識)」を手に入れたいなら、やはり**『7つの習慣』**が最適です。この本には、あなたが「なぜ生きるのか」「どう生きるのか」という問いへの答えが詰まっています。
