自己啓発

「不幸が自分を選んだ」ではなく「自分が不幸を選んでいる」──心理学が教える思考の転換法

taka
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「不幸が私を選んだ」と感じるとき——その心理の正体

人生でつらいことが続くと、
「どうして自分ばかりがこんな目に遭うんだろう」と感じる瞬間があります。

たとえば、

  • トラブルが起こると「やっぱり私って運が悪い」と思う
  • 誰かに冷たくされると「また私だけが嫌われた」と感じる
  • 何かがうまくいかないと「きっと自分は不幸な星の下に生まれた」と考える

しかし、心理学的に見ると、これは**“不幸が自分を選んでいる”ように見えて、実は“自分が不幸を選んでいる”**状態なのです。


「不幸を選ぶ」とはどういうことか?

もちろん、誰も意識的に「不幸になろう」と思っているわけではありません。
ここで言う“選ぶ”とは、自分の思考や認知の傾向が、不幸な解釈を繰り返し選択しているという意味です。

たとえば、同じ出来事でも——

  • Aさんは「トラブルの中にも学びがあった」と受け止める
  • Bさんは「また自分だけついてない」と落ち込む

出来事そのものは同じでも、どちらの見方を選ぶかによって、感じる幸福度はまったく変わります。

つまり、「不幸を感じやすい思考のクセ」があると、
人は無意識のうちに“自分が損をする見方”を繰り返してしまうのです。


「不幸思考」を強めてしまう3つの心理パターン

心理学では、不幸を呼び込みやすい思考パターンにいくつかの特徴があります。
代表的なのは次の3つです。

  1. 被害者意識(Victim mentality)
     「自分はいつも不当な扱いを受けている」と感じる傾向。
     この思考は“自分の力を手放す”ことにつながり、状況を変える意欲を奪います。
  2. 一般化の思考(Overgeneralization)
     「一度の失敗=自分はダメな人間」と極端に結論づけてしまう。
     これは脳の省エネ的な思考の癖ですが、現実をゆがめてしまいます。
  3. 選択的注意(Selective attention)
     うまくいったことより、悪い出来事ばかりに焦点を当てる。
     結果として、「自分だけが不幸」という確信を強めてしまうのです。

これらの思考パターンは、**“不幸を拾い上げる習慣”**とも言えます。
日常の中で、自分がどんな見方を選んでいるかに気づくことが、第一歩です。


「不幸を選ばない」ための思考トレーニング

心理学的には、幸せになるための特効薬よりも、**「不幸を選ばない習慣」**のほうが効果的とされています。
次の3つを意識するだけでも、思考のバランスが変わります。

  1. 出来事を“解釈”で終わらせない
     「なぜ起きたか」ではなく、「どう活かすか」を考える。
     → 思考が原因探しから、未来志向へ切り替わります。
  2. 自分の選択に気づく
     落ち込んだとき、「私は今、不幸な見方を選んでいるかも」と一歩引いて見る。
     → 感情のコントロールが取り戻せます。
  3. “起こること”ではなく“どう関わるか”に意識を向ける
     不幸を避けることはできなくても、不幸に“意味づけ”を変えることはできる。
     → 主体性が戻り、自己効力感(自分には乗り越えられる感覚)が育ちます。

まとめ:不幸は「起こるもの」ではなく「選ぶもの」

「不幸が自分を選んでいる」と思うと、人生は受け身になります。
しかし、「自分がどんな解釈を選んでいるか」を意識すれば、
私たちはいつでも、自分の手で幸福を選びなおすことができるのです。

不幸を完全に避けることはできません。
けれど、“不幸な生き方”は、選ばないことができる。

人生の出来事をどう見るか——それが、幸福への分かれ道です。

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ABOUT ME
TAKA
TAKA
理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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