「一人の罪を、集団の罪にするな」──フランクリンが訴えた偏見を超える理性の力
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「どんな闘いも受けて立つ」――そんな姿勢は一見勇ましく見えます。しかし古代ストア派の哲学者エピクテトスは『語録』でこう述べています。
「賢者は無敵である。自分が一番強いところ以外では闘おうとしないからだ。…彼らが自分で決めた闘いで、彼らを負かすことはできない」
つまり、賢者は「土俵を選ぶ」からこそ無敵なのです。
格闘技では「力に力で対抗するな」という基本原則があります。相手の得意分野で戦えば、勝ち目はありません。むしろ相手の弱点を突き、自分の強みを生かすことで勝利につながります。
ところが私たちは日常生活で、つい相手の土俵に乗ってしまいがちです。
これでは、闘う前から負けが見えています。
「挑戦を避けるのは弱虫だ」と感じる人もいるかもしれません。しかし、無駄な闘いを避けることは逃げではなく、賢さの表れです。ことわざにもあるように、分別は勇気の一部。合理的に選んだ闘いでこそ、本当の勇気を発揮できます。
ストア派が強調したのは「理性的な選択」です。次のように考えてみましょう。
こうして選択した闘いに集中することで、無駄な敗北や苦労を避けられます。
エピクテトスが教えるのは、「やみくもに闘うな。土俵を選べ」というシンプルな真理です。無駄な闘いを減らすことは、逃げることではなく賢く生きること。今日から、自分にとって意味のある勝負を選び、理性的に挑んでみませんか?