影響の輪に集中せよ──主体性を高め、人生を動かす「関心の輪」の使い方【7つの習慣】
影響の輪に集中する人が、主体性を発揮できる理由
主体性が強い人には共通点があります。
それは、
自分がコントロールできる領域にエネルギーを注いでいること。
『7つの習慣』で語られる“主体的な人”は、
無数にある関心事の中から、
「自分が影響を与えられること」を選び取り、そこに集中します。
まずは「関心の輪」を書き出してみる
私たちの関心事は、想像以上に多いものです。
- 会社の業績
- 子どもの進学
- 家族の将来
- 自分の健康
- 上司の機嫌
- 今日の仕事の心配
- 景気・株価
- 天気
- スポーツの結果
これらはすべて “関心の輪” に含まれます。
まずは紙に大きな円を描き、
あなたの関心事を思いつく限り書き出してみてください。
その中で“自分が影響できるもの”はどれか?
次に、関心の輪の内側にもう一つ小さな円を描きます。
これが 影響の輪 です。
影響の輪に入るものは、
- 自分の行動
- 自分の習慣
- 自分のスキル
- 自分の感情の扱い方
- 自分が改善できる仕事の範囲
など、自分の力が及ぶ領域です。
書き出してみると、多くの関心事は
「実は自分ではどうにもならないもの」だと気づくはずです。
主体性の度合いは“どこにエネルギーを使っているか”で決まる
- コントロールできないことを気にしている時間が長い
→ 主体性は弱くなる
→ 無力感が増す
→ 行動できなくなる - コントロールできることに集中する
→ 自己効力感が上がる
→ 小さくても成果が出る
→ 行動量が増える
→ 影響の輪が広がる
主体性とは能力ではなく、意識の向け方の習慣なのです。
どうにもならないことは多い。でも1つだけ確実に変えられるものがある
それは、
「自分の身に起こることにどう反応するか」
天気は変えられない。
株価もコントロールできない。
上司の機嫌も自分が決めることではない。
しかし、
その出来事にどう反応するかは、常にあなたの選択です。
だから「主体性」の第一歩は、
影響できないものへの執着を手放し、
“影響できる範囲に集中する”ことなのです。
影響の輪を広げるために必要なのは「少しのチャレンジ」
「影響の輪に集中する」と聞くと、
- 今できることだけやればいい
- 無理なことには手を出さない方がいい
と思われがちですが、実は逆です。
影響の輪を本当に広げたいなら、
“できるかできないかギリギリの領域”に挑戦する必要があります。
ここを少しだけ押し広げることで、
あなたの影響力は確実に増えていきます。
たとえば、
- 今は難しいと思っている業務に挑戦してみる
- 話したことのない他部署の人に相談してみる
- 小さくても自分で改善できる点を一つ変えてみる
こうした“小さな前進”が輪を広げていきます。
反応的な人は「コントロールできない領域」にエネルギーを失う
反応的な人ほど、
- 景気が悪い
- 天気が悪い
- 上司が悪い
- 周囲が協力してくれない
と、外部環境に意識を奪われます。
その結果、
- 自己肯定感が下がり
- 被害者意識が膨らみ
- 行動できず
- 影響の輪がますます小さくなる
という悪循環が起きます。
すべての問題は3つに分類できる
あなたが抱える問題は必ず以下のどれかです。
① 直接コントロールできること
例:自分の言動・習慣・作業スピード・丁寧さ
→ 自分の行動で解決できる領域。
② 間接的にコントロールできること(=影響できること)
例:他者の行動・他部署との連携・組織の仕組み
→ 相手への影響の仕方を変えれば変化が起こせる。
③ 全くコントロールできないこと
例:過去の出来事・天候・市場・災害
→ 受け入れるしかないもの。
主体的な人は、この三つを見極めたうえで、
「今、自分が動ける範囲」から着手します。
そして、動けば動くほど、
②の“影響できること”が増えていきます。
影響の輪は、自分で広げられる
影響を広げる方法とは、
- 自分の行動を変えること
- 周囲への関わり方を変えること
- 新しい挑戦をすること
- 小さな改善を積み重ねること
こうした「主体的な行動」の積み重ねでしか広がりません。
逆に、
愚痴・文句・他責を続ければ、
影響の輪は確実に縮小します。
実践ワーク:あなたの影響の輪を広げるヒント
■「影響の輪の外側にあるのに、いつも気にしてしまうこと」は何ですか?
例:上司の気分、天気、会社の経営戦略 など
■それを気にするのをやめるためにできることは?
例:自分の態度を整える/影響できるタスクに集中する
■影響の輪を広げるために、今週“小さくチャレンジできること”は何ですか?
- 新しい提案を一つ出す
- 自分から声をかけてみる
- 10分の学習を毎日続ける
- 小さな改善案を試す
影響力は一気には広がりません。
しかし、小さな主体的行動の積み重ねが
未来の大きな成長につながります。
