持ちものを減らすと心はどう変わる?セネカの知恵に学ぶ「少ないもので生きる力」
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Taka Knowledge Output
「もし自分が怠けなければ、もっと成功できる」
「もし環境が良ければ、自分は偉大な人間になれる」
こうした考え方は、一見すると強い向上心のように思えます。
しかしアドラー心理学では、これは 「条件付きの向上心」 にすぎないと指摘します。
条件付きの向上心は、実際には努力や挑戦から逃げるための言い訳です。
「もし〜なら」という前提を置くことで、行動せずに「理想の自分」を思い描き、安心してしまうのです。
条件付きの向上心を持つ人は、現実の自分と向き合う勇気を欠いています。
そのため、自分の弱さや課題を直視する代わりに「幻想の自分」を作り上げてしまいます。
このように考えることで、実際には挑戦していなくても「強くて賢い自分」のイメージに満足してしまうのです。
しかし、それはあくまでも幻想であり、社会に役立つ本当の意味での成長にはつながりません。
アドラー心理学が説く本当の向上心は、条件をつけずに「今ここから始める」ことです。
つまり、本当の向上心とは「条件をつけずに、社会に役立つ行動をし続ける姿勢」に他なりません。
人間が「条件付きの向上心」に逃げてしまう背景には、勇気の不足 があります。
こうした恐れから、あえて行動せずに「幻想の中の自分」に満足しようとするのです。
しかし、その選択を続けている限り、現実は何も変わりません。
勇気を持って現実と向き合わなければ、成長も社会貢献も生まれないのです。
では、私たちはどうすれば条件付きの向上心から脱却できるのでしょうか。アドラー心理学の実践的なヒントを挙げます。
アドラー心理学が伝えるのは、「条件付きの向上心をもつな」 ということです。
幻想の中に生きるのではなく、現実の一歩を踏み出すこと。
それこそが、自分らしく成長し、社会に貢献するための本物の向上心なのです。