弱者から吸い上げ、大企業へ還流。消費税「還付金」の闇
輸出大企業にだけ「ご褒美」が出る仕組み
なぜ日本を代表する大企業たちは、消費増税を歓迎するのか。その最大の理由は、消費税が実質的な「輸出補助金」として機能しているからだ。 仕組みはこうだ。消費税は国内で消費されるものにかかるため、海外への輸出は「0%課税(輸出免税)」となる。しかし、輸出品を作るために仕入れた原材料には消費税が含まれている。 そこで国は、「輸出企業が下請けに払った消費税分は返してあげましょう」として、巨額の還付金を大企業に支払っているのだ。
下請けを泣かせて懐に入る「補助金」
問題は、この還付金の原資がどこから来ているかだ。それは消費者、労働者、そして赤字に苦しむ中小企業から吸い上げた血税である。 さらに悪質なのは、大企業がその圧倒的な力関係を利用して、下請けに「消費税分は値引きしろ」と圧力をかけるケースだ。下請けには消費税分を負担させ、自分たちは国から還付金を受け取る。こうなると、還付金はもはや「払い戻し」ですらなく、国から大企業への純然たる「ボーナス」と化す。 トヨタやソニーといったグローバル企業が過去最高益を更新する裏で、下請けが疲弊し続けるのは、この歪んだ還付金システムのせいでもある。
「預り金」という嘘を守り抜く理由
財務省が頑なに「消費税は預り金だ」と言い張る本当の理由はここにある。もし「預り金ではない(=事業者の直接税だ)」と認めてしまえば、輸出企業への還付金は「WTO協定違反の輸出補助金」とみなされ、国際的な批判を浴びてしまうからだ。 だからこそ、国内では「預り金だから納めるのが当然」と中小企業を恫喝し、対外的には「預り金だから返しているだけ」と言い訳をする。この二枚舌によって、大企業優遇システムは守られているのである。
商店街が消え、大企業が太る
消費税は、国内だけで商売をする地場産業や商店街を徹底的に痛めつける。彼らが潰れれば、その市場を大企業やチェーン店が奪い取ることができるからだ。 グローバル企業にとって、国内の消費が多少冷え込もうが関係ない。海外で売れば還付金がもらえるのだから。 我々が身銭を切って払った消費税は、社会保障に使われるどころか、大企業を太らせ、地方経済を破壊し、日本を「貧しい輸出国」へと変えるための資金として消えていく。この残酷な吸い上げシステムを止めない限り、地方の再生も、国民の豊かさも戻ってこないだろう。
