「食料品のみ0%」という財務省の罠を見抜け
異例の1月解散と「減税」の競演
2026年1月、衆議院が解散されました。1月の通常国会冒頭での解散は、1992年に1月召集が定着して以降、憲政史上初の異常事態です。この極寒の選挙戦において、各党がこぞって掲げているのが「消費税減税」です。
自民・維新の「2年間限定で食料品0%」をはじめ、多くの政党が食料品への軽減税率適用を主張しています。一見、国民の生活に寄り添った魅力的な提案に見えますが、その裏側には、ある巨大な組織の「長期戦略」が透けて見えています。
「食料品のみ0%」に隠された財務省の意図
なぜ多くの政党が足並みを揃えて「食料品のみ」を対象とするのでしょうか。そこには財務省の巧妙なレクチャーがあります。食料品の税率を0%に固定することは、インボイス制度を完全に定着させ、複数税率の仕組みを「不可逆」なものにする狙いがあります。
欧州スタイルのように「特定の品目は0%だが、標準税率は将来的に引き上げる」という布石を打っているのです。つまり、「食料品ゼロ」という飴玉を国民に与える代わりに、将来のさらなる増税に向けたインフラを整えようとしている。これこそが、財務省の掌の上で踊らされるリスクの本質なのです。
円安・金利上昇という「妨害」の正体
消費税減税の議論が出ると、決まってマスコミや緊縮派は「円安が加速する」「国債金利が急騰する」と脅しにかかります。しかし、事実は異なります。2023年から25年末までの輸入物価の上昇率は、平均でマイナス1.7%。現在の物価高の主因は円安による輸入物価ではなく、供給能力の毀損によるものです。
円安が問題なら財務省が為替介入をすればよく、金利急騰が問題なら日銀が買いオペをすれば済む話。日本は独自通貨を持つ主権通貨国であり、これらは単なる技術的な調整事項に過ぎません。危機感を煽ることで、国民の「減税への期待」を削ごうとするプロパガンダに騙されてはいけません。
有権者に問われる「真実を見抜く目」
今回の選挙は、単なる減税の是非を問うものではありません。その減税案が「国民を豊かにするため」のものか、あるいは「将来の増税の準備」なのか。その本質を見極める必要があります。金利上昇も円安も、適切に管理すれば経済成長の糧となります。
「食料品だけゼロ」という提案に飛びつくのではなく、なぜ一律減税や廃止が必要なのか。その論理を理解し、財務省のレトリックを跳ね返す力が必要です。私たち有権者が正しい知識を持つこと。それこそが、歪んだ日本の財政政策を正す唯一の手段なのです。
