「先が見えない」を楽しめる人は何が違う?コヴィー博士に学ぶ最強のメンタル術
「新しいプロジェクトに挑戦したいけれど、失敗するのが怖い」 「先が見えない状況になると、どうしても足がすくんでしまう」
そんなふうに、一歩踏み出すのをためらってお悩みではありませんか?
実は、何か新しいものを生み出すときや、他人と協力して大きな成果(シナジー)を目指すとき、「先が見えない」のは当たり前のことなのです。むしろ、予測不能であることこそが、創造の証でもあります。
この記事を読むと、以下のことがわかります。
- なぜ新しい挑戦には「不安」がつきまとうのか
- 不確実な状況を楽しむための「心の拠り所」の作り方
- コヴィー博士が説く「真の安定」の正体
私たちが目指すべきは、外側の環境に左右されない、どっしりとした自分自身を作ることです。
その不安を「ワクワク」に変えるヒントを、世界的ベストセラーの教えから紐解いていきましょう。
なぜ「新しいこと」をするとき、私たちは不安になるのか
何か新しいアイデアを出したり、誰かと協力してこれまでにない結果(シナジー)を出そうとしたりするとき、私たちの心はなぜざわつくのでしょうか。
スティーブン・R・コヴィー博士は、その理由を非常にシンプルに指摘しています。 それは、創造的な活動には、必ず「予測不可能な出来事」がつきものだからです。
創造とは「地図のない森」を歩くこと
想像してみてください。あなたは今、舗装されたアスファルトの道路を歩いています。これなら躓く心配もなく、目的地に何分で着くかも「予測」できますよね。これが、私たちが普段求めている「安心・安全」な状態です。
一方で、**「シナジー(相乗効果)」を生み出すような創造的な活動とは、「まだ誰も通ったことのない森」**に入っていくようなものです。
- この先に道があるかわからない
- 何が出てくるかわからない
- いつゴールできるかもわからない
この「試行錯誤の連続」こそが、新しいものを生み出すプロセスです。だからこそ、先が見えなくて不安になるのは、あなたの心が弱いからではなく、あなたが「創造の森」に足を踏み入れた証拠なのです。
「予測」にしがみつく人の心理
しかし、多くの人はこの「曖昧な状況」に耐えられません。
「絶対に成功すると保証してほしい」 「マニュアル通りに進めたい」
このように、枠組みや確実性を過度に求めてしまうのです。 なぜなら、自分の中に確固たる「軸」がないため、外側のルールや予測に依存して安心感を得ようとするからです。
これでは、せっかくのチャンスが来ても「怖いからやめておこう」と逃げてしまったり、チームで新しい意見が出たときに「前例がない」と否定してしまったりします。結果として、創造的な楽しさを味わうことができません。
不安に打ち勝つ「内なる安定」と「原則」
では、どうすればこの「先が見えない森」を、冒険するように楽しめるのでしょうか? コヴィー博士は、私たちに必要なのは**「内なる価値観(原則)による誠実さ」**だと説いています。
少し難しい言葉ですが、噛み砕いて説明しましょう。
コンパスを持っていれば、森でも迷わない
先ほどの「地図のない森」の例えに戻ります。 道がなくても、濃い霧が出ていても、**「絶対に北を指すコンパス」**を持っていれば、私たちはパニックにならずに進むことができますよね?
このコンパスこそが、**自分の中にある「原則」や「価値観」**です。
- 「私は誠実であることを大切にする」
- 「他者への貢献を第一に考える」
- 「常に学ぶ姿勢を忘れない」
環境がどれだけ激しく変化しても、「自分はどうありたいか」という内面が安定していれば、外の世界が予測不能でも怖くありません。
「どうなるかわからないけど、自分の信念に従って行動すれば大丈夫だ」 そう思える状態こそが、コヴィー博士の言う**「曖昧な状況に耐えうる安定性」**なのです。
シナジーを生み出す人の共通点
シナジー(1+1が3以上になる奇跡的な協力関係)を生み出せる人は、この「内なる安定」を持っています。
彼らは、相手と意見が食い違っても、状況が二転三転しても動じません。 「計画通りにいかないこと」をストレスと感じるのではなく、**「想定外のことが起きた!これでまた新しい発見があるぞ」**と楽しむことができるのです。
まとめ・アクションプラン
予測できない未来を恐れる必要はありません。大切なのは、外側の世界をコントロールすることではなく、自分自身の内側を整えることです。
今回のポイントをまとめます。
- 創造的な活動に「先が見えないこと」はセットである。
- 不安になるのは、外側の「確実性」に依存しているから。
- 「自分の中の価値観(コンパス)」を持てば、変化を楽しめるようになる。
今日からできる小さな一歩として、以下を意識してみてください。
Next Action: まずは、**「今日1日、予想外のことが起きたら『面白い!』と口に出してみる」**ことから始めてみましょう。 電車の遅延、急な仕事の変更、相手の気まぐれ。それらを「迷惑」と捉えるか、「創造のチャンス」と捉えるか。その瞬間の反応を変えることが、あなたの「内なる安定」を育てる第一歩です。
より深く「原則」や「シナジー」について学びたい方は、世界中で読み継がれている名著**『7つの習慣』**(スティーブン・R・コヴィー著)を手に取ってみることを強くおすすめします。人生のコンパスを手に入れるためのバイブルとなるはずです。
