嫌な相手にこそ「礼儀」を尽くせ。敵が味方に変わる、コヴィー博士の逆転の心理学
「こちらの都合はお構いなしに、無理難題を押し付けてくる上司」 「自分の利益ばかり主張して、歩み寄ろうとしない取引先」
社会に出れば、こうした**「自分だけが得しようとする人(Win-Loseタイプ)」**に必ず遭遇します。
そんな時、あなたはどう反応していますか? イライラして言い返す(戦う)か、諦めて従う(逃げる)か。どちらにしても、後味の悪い結果しか待っていません。
世界的な名著『7つの習慣』の著者、コヴィー博士はこう言います。 「Win-Loseタイプの人とぶつかったときこそ、Win-Winの本領が試される」
この記事では、最も厄介な「自分勝手な相手」を、信頼できるパートナーに変えてしまう驚きのコミュニケーション術を解説します。
これを読めば、理不尽な相手に振り回されず、主導権を持って関係を改善するヒントが得られます。
結論から言うと、相手が攻撃的であればあるほど、こちらは徹底的に「礼儀」と「傾聴」で応戦すべきなのです。
相手を変えるのではなく、自分が変わる
自分勝手な相手を前にすると、私たちはつい「あの人の性格を直してやりたい」「ギャフンと言わせてやりたい」と思います。 しかし、これはコントロールできないこと(関心の輪)にエネルギーを使う無駄な努力です。
コヴィー博士は、まず**「影響の輪(自分がコントロールできること)」**に集中せよと説きます。
相手がどうであれ、「自分がどう振る舞うか」は100%自分で決められます。 Win-Loseの相手と同じ土俵に乗って「どっちが強いか」を競うのではなく、一段高いレベルからアプローチするのです。
敵に塩を送る?「逆説的」な対処法
では、具体的にどうすればいいのでしょうか? コヴィー博士の提案は、直感とは逆の行動かもしれません。
1. 徹底的に「礼」を尽くす
相手が理不尽であればあるほど、こちらは礼儀正しく、敬意を払って接します。 相手は「反撃してくるだろう」と身構えているので、あなたが敬意を持って接すると、拍子抜けし、武器を下ろさざるを得なくなります。
2. まず、相手の話を聴き切る
「でも、こちらの事情は…」と言いたくなるのをグッとこらえ、まずは相手の言い分を深く理解しようと努めます。 「なぜそこまで強く主張するのか?」「何が不安なのか?」 十分に話を聞いてもらえた相手は、心理的な満足感(信頼残高の預け入れ)を得て、ようやくあなたの話を聞く耳を持ちます。
3. 勇気を持って自分の意見を言う
ここが重要です。ただのイエスマンになってはいけません。 相手を尊重し、理解を示した上で、**「あなたの考えはよくわかりました。その上で、私の考えもお伝えしていいですか?」**と、毅然とした態度でこちらの意見(Win-Winの提案)を伝えます。
「優しさ(思いやり)」と「強さ(勇気)」を同時に発揮するのです。
試されているのは「あなたの人間力」
Win-Loseの相手は、簡単にはWin-Winに応じてくれません。 「どうせ口先だけだろう」「裏があるんじゃないか」と疑ってくるでしょう。
それでも、相手の挑発(反応)に乗ってはいけません。
相手の出方に反応してはいけない。自分の内面の奥底から、主体的であるための人格の強さを引き出すように努める。
これは、まさに**「忍耐比べ」**です。 しかし、あなたが誠実に「お互いにとって良い解決策を見つけたい」というメッセージを発信し続ければ、いつか必ず相手に伝わります。
プロセスそのものが信頼を作る
「こいつは、何を言っても感情的にならず、真剣に私の利益も考えてくれている…」 相手がそう気づいた瞬間、敵対関係は崩れ去り、強力な信頼関係が生まれます。
この困難なプロセスを経ることでしか得られない、強固な絆があるのです。
まとめ・アクションプラン
理不尽な人は、あなたの「主体性」を試す試験官のようなものです。感情的にならず、信念を持って接すれば、関係は必ず変えられます。
- 同じ土俵に乗らない: 相手がWin-Lose(攻撃的)でも、自分はWin-Winの姿勢を崩さない。
- 北風と太陽: 反発するのではなく、徹底的な「敬意」と「傾聴」で相手のガードを下げる。
- 勇気を持つ: 相手を尊重しつつ、自分の意見も堂々と伝える「強さ」を持つ。
Next Action 今、あなたを悩ませている「苦手な相手」を一人思い浮かべてください。 次にその人と話す時、相手がどんなに理不尽なことを言っても、まずは目を見て、頷き、「そうお考えなんですね」と肯定的な言葉で受け止めることから始めてみましょう。 あなたが「戦う気がない」ことを見せるだけで、場の空気は驚くほど変わるはずです。
こうした高度な人間関係のテクニックや、主体的な人格の作り方は、『7つの習慣』に詳しく書かれています。人間関係のストレスをゼロにし、誰とでも信頼を築ける自分になりたい方は、ぜひ一読をおすすめします。
