「話が合わない」は最高のチャンス。成功するチームだけが知っている秘密
「どうしてあの人は、あんな変なことを言うんだろう?」 「普通に考えたらA案なのに、なんでB案を推すのか理解できない……」
職場や家庭で、自分と全く違う意見を持つ相手に対して、イライラしたり、心を閉ざしたりしてしまった経験はありませんか?
自分と違う考え方をする人は、時に「邪魔者」や「敵」のように見えてしまうものです。
しかし、世界的ベストセラー『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士は、全く逆の視点を教えてくれています。
「人の話を深く聴けば、その『違い』こそが、最高の結果を生むためのポジティブな材料になる」
この記事では、なぜ「聴くこと」がチームの成果を最大化するのか、そのメカニズムについて解説します。
結論から言うと、「みんなが同じ意見」のチームよりも、「バラバラの意見」を持つチームの方が、はるかに遠くまで行けるのです。ただし、そこには「ある条件」が必要です。
なぜ話が噛み合わないのか?
まず、大前提として知っておくべき事実があります。それは、**「私たちは世界をありのままに見ているのではなく、自分の見たいように見ている」**ということです。
- あなた: これまでの経験から「効率」を重視するメガネをかけている。
- あの人: これまでの経験から「感情」を重視するメガネをかけている。
同じ出来事を見ても、かけているメガネ(パラダイム)が違うので、見え方(意見)が違うのは当たり前なのです。
「深く聴く」とは「メガネ」を借りること
多くの人は、相手の話を聞きながら「それは間違っている」「俺の方が正しい」と心の中でジャッジしています。これは「聴く」ことにはなりません。
コヴィー博士の言う「深く聴く」とは、一時的に自分の判断を脇に置き、**「相手のメガネを借りて、相手の目を通して世界を見てみること」**です。
そうして初めて、「なるほど! 君のメガネからは、この問題がそう見えていたのか!」と、**捉え方の違い(認識のズレ)**を理解できるのです。
「違い」が最強の武器になる理由
ここからが本題です。 なぜ、この「捉え方の違い」がポジティブな効果を生むのでしょうか?
もし、チーム全員があなたと同じメガネをかけていたらどうなるでしょう? 全員が「右側」しか見えていないので、左側からボールが飛んできたら全滅します。
しかし、違うメガネをかけている人がいれば、 「私の位置からは死角になって見えないけれど、あなたの位置からは見えるんだね」 と、**お互いの弱点を補完し合う(相互依存)**ことができます。
料理で例えるなら
- 同じ意見の人だけ: 全員が「砂糖」を持っている状態。甘いお菓子は作れても、カレーやハンバーグは作れません。
- 違う意見の人(相互依存): 「私は塩」「僕はスパイス」「私は肉」。バラバラな素材(意見)を持ち寄ることで、一人では作れなかった「極上の料理(第3の案)」が完成します。
深く聴くことで、相手の意見を「邪魔な異物」から「必要なスパイス」へと変えることができるのです。
協力して「ポジティブな効果」を生むために
「相互依存」とは、単に仲良くすることではありません。 **「自立した人間同士が、お互いの『違い』を資源として活用し、一人では不可能な成果を出すこと」**です。
そのために必要なステップはたった2つです。
- 否定しない: 「違う意見」が出たら、間違いだと決めつけない。
- 深く聴く: 「私とは見え方が違うようだ。あなたには何が見えているのか教えてほしい」と尋ねる。
あなたが相手の「見え方」を尊重した瞬間、相手もあなたの「見え方」を尊重してくれるようになります。 そのとき、対立は消え、**「二人の違う視点を合わせたら、もっとすごい答えが見つかるんじゃないか?」**という、創造的なワクワク感(シナジー)が生まれるのです。
まとめ・アクションプラン
「違い」はストレスの種ではなく、成功の種です。
- 人の話を深く聴くと、人によって「世界の捉え方(メガネ)」が全く違うことがわかる。
- その「違い」は邪魔なものではなく、協力関係においては自分の死角を補う強力な武器になる。
- 相手の視点を理解し尊重することで、単なる足し算を超えた「ポジティブな相乗効果(シナジー)」が生まれる。
「違い」を楽しむ Next Action
【「へぇ〜!」と言ってみる】 明日、誰かと話していて「自分とは違うな」「理解できないな」と思う意見が出たら、心の中で否定する前に、まず**「へぇ〜! そういう考え方もあるんだ!」**と面白がってみてください。
そして、**「なぜそう思ったの? 詳しく教えて」**と聞いてみましょう。 相手の「メガネ」を借りて世界を覗いたとき、あなたの目の前には新しい解決策が広がっているはずです。
