なぜ頑張っても成果が出ないのか？あなたの努力を「結果」に変える目標設定術

「今年こそは英語を勉強するぞ」 「毎日ブログを書くぞ」

そう決意したのに、気づけば三日坊主で終わっていた……なんて経験はありませんか？

実は、多くの人が目標設定の時点で「ある間違い」を犯しています。それは、目標を「結果」ではなく「行為（やること）」にしてしまっていることです。

世界的ベストセラー『7つの習慣』の著者コヴィー博士は、**「効果的な目標は、行為よりも結果に重点を置く」**と断言しています。

この記事を読むと、以下のことがわかります。

• なぜ「毎日○○する」という目標は挫折しやすいのか
• あなたの脳内を「高性能カーナビ」に変える方法
• 散漫なエネルギーを一点に集中させ、成果を出す秘訣

ただ闇雲に走るのをやめて、確実にゴールテープを切るための「地図」を手に入れましょう。

「ジョギングする」は目標ではない？

まず、コヴィー博士の言う「行為」と「結果」の違いをはっきりさせましょう。

• 行為（Act）： 手段。プロセス。「毎日3km走る」「参考書を読む」
• 結果（Result）： 到達点。成果。「3ヶ月で5kg痩せる」「試験に合格する」

多くの人は、「毎日走る」こと自体を目標にしてしまいます。 しかし、走ることはあくまで手段です。もし雨が降って走れなかったら？ 「目標を守れなかった」と自己嫌悪に陥り、やめてしまいます。

一方、「夏までに5kg痩せてあの服を着る」という**「結果（行きたい場所）」が明確であれば、雨で走れない日は「じゃあ家で筋トレをしよう」と、手段を柔軟に変えることができます。 これが、「行為よりも結果に重点を置く」**ということです。

目標とは「高性能なカーナビ」である

コヴィー博士は、目標を「自分が今どこにいるかを知る基準」だと述べています。これは車の**「カーナビ（GPS）」**に例えると非常にわかりやすくなります。

カーナビに行き先（結果）を入力しないまま、「とりあえず北へ走ろう（行為）」と運転する人はいませんよね？

明確なゴールが教えてくれる3つのこと

はっきりとした「行きたい場所（目標）」をセットすると、カーナビは次の3つを教えてくれます。

1. 現在位置： 「ゴールまであと何kmか？」（進捗がわかる）
2. ルート（方法）： 「高速を使うか、下道を行くか？」（最適な手段が見つかる）
3. 到着の合図： 「目的地周辺です」（達成感が得られる）

「英語の勉強をする」ではなく、「TOEICで800点を取る」とセットする。 そうすることで初めて、「今の自分は600点だから、あと200点足りない（現在位置）」「単語力が弱いからここを強化しよう（ルート）」が見えてくるのです。

努力を「レーザービーム」に変える

目標があやふやな状態での努力は、裸電球の光のようなものです。明かりはついていますが、光が四方八方に散らばってしまい、遠くまで届きません。

しかし、明確な目標（結果）を設定すると、その光は**「レーザービーム」**に変わります。

「何のために」がエネルギーを束ねる

コヴィー博士は**「目標があればこそ、自分のやることに意味と目的ができる」**と言います。

「なんとなく上司に言われたからやる仕事」と、「このプロジェクトを成功させて、お客様を喜ばせるという明確なゴールのための仕事」。 どちらがエネルギーを出せるかは明白です。

「今日は疲れたからサボりたいな」と思ったとき、行為だけの目標ならすぐにやめてしまうでしょう。しかし、その先に**「どうしても手に入れたい結果（ワクワクする未来）」**が見えていれば、そのもうひと踏ん張りに「意味」が生まれ、力が湧いてくるのです。

まとめ・アクションプラン

努力が報われないと感じるなら、それは努力不足ではなく、ゴールの設定ミスかもしれません。 「何をするか」よりも「どうなりたいか」。まずはそこから考え直してみましょう。

今回のポイントをまとめます。

• 「毎日○○する」は手段。「どうなりたいか（結果）」を目標にしよう。
• 目標はカーナビの目的地。セットして初めてルート（方法）が見えてくる。
• 明確なゴールは、分散していたエネルギーを一点に集中させる。

今日からできる、目標を見直すアクションを提案します。

Next Action: 現在あなたが持っている目標を一つ書き出し、それが「行為」になっていないかチェックしてください。 もし「本を読む」になっていたら、**「本を読んで○○の知識を身につけ、仕事の××に活かす」というふうに、「完了形（結果）」**に書き換えてみましょう。 その一行の書き換えが、あなたの行動を劇的に変えるはずです。

より効果的な目標設定や、人生のマネジメント術を学びたい方は、世界的な名著**『7つの習慣』**（スティーブン・R・コヴィー著）を読んでみることをおすすめします。あなたの人生のカーナビに、正しい地図がインストールされます。

TAKA

理学療法士/ビール

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理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。