セネカは『倫理書簡集』で次のように語ります。
「止めようもなく時間が駆け去ることに気づいたときには、もう手遅れなのだから。すなわち、過ぎ去る日々のひとつひとつを最良の日として歓迎し、自分のものとするのである。」
人生の最大の資源は「時間」です。しかし、気づかぬうちに日々は過ぎ去り、取り戻すことはできません。
だからこそ、今日という日を自分のものにすることが大切なのです。
今日を生ききるとはどういうことか
「今日を楽しめ」とは、ただ好き勝手に過ごすことではありません。
それは、今日を精一杯生きる覚悟を持つということです。
- 逃げるように気晴らしばかりに時間を費やさない
- 無意識にスマホを眺めて一日を終わらせない
- 「何もしていない」と答えるような日を減らす
今日一日を「最良の日」として迎えるためには、自分の価値観に基づいて時間を使うことが必要です。
今をつかむ3つの実践法
セネカの言葉を現代に応用するなら、次のような方法があります。
1. 朝に「今日やりたいこと」を一つ決める
大きな目標でなくても構いません。読書10分、散歩、家族との会話――それをやり切るだけで一日が意味を持ちます。
2. 小さな時間を浪費しない
SNSや動画の「数分のつもり」が、気づけば1時間を奪います。その時間を「未来の自分への投資」に置き換えてみましょう。
3. 夜に「今日を振り返る」
一日の終わりに「今日は何をつかめたか」を考えることで、時間の価値を再確認できます。
なぜ「今を楽しむ」のか
昨日はすでに過去、明日はまだ来ていません。
唯一確かなのは「今この瞬間」だけです。
セネカの言葉を借りれば、逃げていく時間を捕まえることこそが、人生を生ききる秘訣なのです。
まとめ
- 人生で最も大切な資源は「時間」
- 今日を「最良の日」として迎えることが、充実した人生につながる
- 気晴らしに逃げず、意識して今をつかむ
「昨日は何をした?」と聞かれて「特に何も」と答えるより、胸を張って「これをやった」と言える一日を過ごしたいものです。
今日という日を、全力でつかみ取りましょう。