「本当に大切なものは何か──フランクル心理学が教える“価値の再定義”とキャリアの軸の見つけ方」
本当に大切なものは何か──フランクル心理学が教える“価値の再定義”とキャリアの軸の見つけ方
仕事に追われ、責任に押しつぶされそうになり、
「自分は何のために働いているのか」
「何が本当に大切なのか」
わからなくなるビジネスパーソンは少なくありません。
私自身も、フランクル心理学を教えてくれた“おじさん”との対話を通じて、
ようやくその問いに向き合いはじめることができました。
そして、ある日。
驚くほど体調が良く、心の調子も上向いていた私は、
その報告をしようとおじさんのいる公園へ向かいました。
そこで明らかになったおじさんの過去は、
ビジネスの現場に身を置く私にとっても、
“価値の再定義”に直結する深い気づきを与えてくれました。
■ おじさんの過去が示した「価値観の崩壊と再構築」
おじさんはかつて、
普通のサラリーマンとして家族と暮らしていました。
しかし、突然の事故で妻と娘を同時に失い、
そこから人生の光が失われていったと言います。
復帰しても仕事に意味を見いだせず、
退職、さまよい歩く日々。
生活は崩れ、住居も仕事も失い、
「すべてを終わりにしよう」と考えるほど追い詰められたといいます。
そこからおじさんを救ったのは、
思いがけず聞いたフランクル心理学の講義、
そして偶然出会った支援団体の女性の一言。
「これが私の使命ですから」
この言葉が、おじさんの中の何かを変えました。
「じゃあ、自分の使命は何だろう?」
この問いが、おじさんの人生を再び動かし始めたのです。
■ “持たない”選択が、おじさんに本質を見せた
おじさんは社会に戻るという道もありましたが、
あえてそれを選びませんでした。
理由は明確です。
「世間が価値があると言うモノが、
本当に自分に必要なのか疑問だったからだ」
- 家
- 収入
- 物欲
- “良い会社で働く”という常識
これらを手放す中で、彼はこう気づきます。
「自分に必要なものは、驚くほど少ない」
必要だったのは、
- 食べるための食事
- 心を養うための本
- 一緒に時間を過ごす仲間
- そして、自分は何を大切にしたいのかという“価値観”
これだけだったのです。
これはビジネスの現場でも非常に重要な示唆を与えます。
◎ 仕事が辛くなる理由の多くは、
“自分にとって必要ではない価値”を追い続けてしまうことにある。
- 周囲の期待
- 世間の基準
- 評価や数字への執着
- “普通はこうするべきだ”という思い込み
これらがあなたの本質的な価値とズレていると、
必ず苦しくなります。
■ 「楽しみ」は栄養にはなるが、意味をつくりはしない
お金を使う楽しみや娯楽の価値を否定する気はありません。
おじさんも否定していませんでした。
しかし、彼はこう言いました。
「楽しみは心に栄養をくれる。
でも楽しみは、人生の意味をつくってくれるものではない」
ビジネスに置き換えると、
- 給料
- 昇進
- 好条件
- ベネフィット
- 福利厚生
これらは重要ですが、
それ自体が「働く意味」にはならないということです。
意味は
“どう生きるか”に対して自分が選ぶ姿勢の中で生まれる
とフランクルは言います。
■ では、何が“意味”をつくるのか?
ここでおじさんは問いかけます。
「じゃあ、何が人生の意味をつくると思う?」
この答えはフランクルがすでに示しています。
“人生が投げかけてくる問いに、どう答えるか”
これこそが、人が意味をつくる唯一の方法だと。
■ ビジネスの現場に落とすと、こうなる
フランクルの考え方は、
驚くほどビジネスに応用できます。
例えば、
- 大きな失敗をした
- 人間関係で悩んでいる
- 将来が不安
- モチベーションが上がらない
- キャリアの方向性がわからない
こうした状況はすべて、
“人生からあなたへの問い” です。
「どう向き合う?」
「どんな価値観でそれに応える?」
「その経験をどう未来につなげる?」
意味は“見つける”ものではなく、
**“答えることで生まれる”**のです。
だから苦しい時期は、
あなたを苦しめるために存在しているのではなく、
あなたの価値観と真価を問うために存在している。
■ 最後に──本当に大切なモノは、すでに“あなたの中”にある
おじさんは、
家族を失い、仕事を失い、
あらゆるものを手放す中で、
最後に残ったものをこう語りました。
- 誰かを思う気持ち
- 人に助けられる喜び
- 自分の価値観
- 人生から投げかけられた“問い”
- そして、その問いに答えていく姿勢
ビジネスでも、人生でも、
本当に大切なものは実は驚くほどシンプルです。
そしてその価値は、
あなたが苦しみに向き合う中で、
少しずつ形を成していきます。
