政治・経済

『高市政権の変節、食料品ゼロの裏で囁かれる「消費税12%」の悪夢』

taka

期待外れに終わった「責任ある積極財政」

高市新政権が発足し、多くの国民が期待したのは「責任ある積極財政」という言葉だった。しかし、臨時国会の幕が開くと、その期待は急速に失望へと変わりつつある。かつて総裁選で語られていた「食料品の消費税ゼロ」や「現金給付」といった生活に直結する支援策は、政権発足とともに後退したといわざるを得ない。

高市総理は「即効性のある対策を優先する」と繰り返すが、その中身は従来のお米券のような対症療法に留まり、根本的な減税には踏み込まない。あれほど熱心に語っていた「食料品非課税」も、今では「慎重な議論が必要」という言葉で封印されようとしている。総理就任前に見せていた熱量はどこへ消えたのか。国民は今、公約と現実のあまりの乖離に困惑している。

食料品ゼロの代償は「基本税率12%」

さらに深刻なのは、自民党税制調査会から漏れ聞こえる不穏な議論である。税調メンバーである谷議員の発言が波紋を呼んでいる。彼は食料品の消費税をゼロにすることに理解を示しつつも、その財源確保のためには「基本税率を現在の10%から12%に引き上げる必要がある」と述べたのだ。

つまり、スーパーで買う食材の税率を下げる代わりに、日用品やサービス、光熱費など他のあらゆる税率を引き上げるというのである。これでは減税ではなく、実質的な増税に他ならない。国民の生活を楽にするための議論が、いつの間にか「どうやって税収を維持するか」という財務省的な帳尻合わせにすり替えられているのである。

飲食店を襲う新たな試練

もし仮に、この「食料品ゼロ、基本税率12%」が実現したとしたら、最も深刻な打撃を受けるのは外食産業であろう。スーパーで買う食材は無税となる一方で、飲食店での食事は12%の課税対象となる可能性があるからだ。さらに複雑なのが仕入税額控除の問題である。

飲食店が仕入れる食材が非課税となれば、仕入れにかかる消費税控除が受けられなくなる恐れがある。売上に対する税率は上がるにもかかわらず、仕入れでの控除は減る。結果として、飲食店は価格転嫁を余儀なくされ、客離れが進むか、あるいは利益を削って耐えるしかない。谷議員の案は、外食産業に「死刑宣告」を突きつけるに等しい暴論といえるだろう。

データが暴いた「負担率」の真実

議論の中で唯一評価できる点は、消費税の逆進性に関するデータが認められたことだ。これまで政府は「低所得者は消費額が少ないため、負担率は重くない」という立場をとってきた。しかし、最新の統計では、低所得者層ほど消費税の負担率が高いままであることが明らかになったのである。

生きるためには最低限の消費が必要であり、所得が低くても税負担からは逃れられない。本来ならば、このデータこそが消費減税を行う最大の根拠になるはずだ。しかし、政府が出した結論はあまりに冷酷である。「高所得者への恩恵が大きすぎるから減税はしない」。負担に苦しむ弱者を救うことよりも、富裕層が得をすることを許さないという奇妙な公平感を持ち出し、結局は現状維持、あるいは増税路線を正当化している。

我々が見抜くべき「取る側」の論理

結局のところ、高市政権になっても、岸田・石破路線から続く「取る側の論理」は変わっていないといえる。減税をちらつかせながら、その裏でより大きな負担増を計画する。データで生活の困窮が明らかになっても、財源論を盾に対策を拒む。

食料品ゼロという甘い言葉の裏には、基本税率12%という劇薬が隠されている。私たちは「やってくれるかもしれない」という淡い期待を捨て、提示された政策が本当に生活を豊かにするものなのか、それとも巧みに包装された増税策なのかを、冷静に見極める必要があるだろう。

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ABOUT ME
TAKA
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理学療法士/ビール
理学療法士として臨床に携わりながら、リハビリ・運動学・生理学を中心に学びを整理し発信しています。心理学や自己啓発、読書からの気づきも取り入れ、専門職だけでなく一般の方にも役立つ知識を届けることを目指しています。
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