人生には「もう終わりだ」と思えるほどの困難が訪れます。試合で大差をつけられたとき、試験に落ちそうなとき、仕事で失敗を重ねたとき…。しかし古代ローマの哲学者セネカは『心の平静について』でこう述べています。
「困難を切り抜けるため知恵を絞れ。さすれば苦痛は和らぎ、きつい締め付けはゆるまる。正しい力加減で持てば重荷も軽くなる」
つまり、困難は工夫次第で軽くできるのです。
思わぬ突破口は必ずある
私たちの経験を振り返れば、「もうダメだ」と思った瞬間に突破口が開けたことがあるはずです。
- 絶望的に負けていた試合で、最後の集中力とチームワークで逆転できた。
- 落第を覚悟した試験で、一夜漬けの勉強と少しの運が実を結んだ。
- 誰も続けなかった挑戦を粘り強く取り組み、思わぬ成功につながった。
こうした経験は、「工夫と粘り強さがあれば状況は変わる」ということを物語っています。
敗北主義に陥らない
困難に直面すると、人はつい敗北主義に陥ります。しかし「どうせ無理だ」と考えることは、現状を変えるどころか、本当に敗北を引き寄せるだけです。必要なのは、ほんのわずかな余地や可能性に目を向ける姿勢です。
元アメリカ合衆国大統領リンドン・ジョンソンの補佐官は、彼のチームについてこう述べました。
「できることを全部やれば勝てる、という雰囲気があった」
この言葉は、逆境における正しいマインドセットを示しています。できることを全部やる。それだけで道が開ける可能性は大きくなるのです。
人間にできることなら君にもできる
マルクス・アウレリウスもこう言いました。
「人間にできることなら君にもできる」
この言葉は、自分を信じることの大切さを教えてくれます。他人にできることは、自分にもできるはずだ――そう信じることで、勇気と行動力が生まれるのです。
まとめ
困難に直面したときこそ、工夫と知恵を絞ること。敗北主義に陥らず、できることを全部やる姿勢を貫けば、重荷は軽くなり、活路は必ず開けます。セネカとアウレリウスの言葉は、私たちに「何があっても前に進む方法はある」と教えてくれるのです。